2010/10/02 (Sat) 22:13
小学館
2010年8月
もっと我慢せず、自分のために生きればいい。
君川小麦は、26歳のパティシエール。東京での修行を終え、ケーキショップを開くため故郷の北伊豆に帰ってきた。小麦の兄・代二郎と義理の姉・道恵の間には、叶夢(かなむ)という6歳の息子がいる。叶夢には、レイモンドという天使の友達がいるらしい。ケーキショップ開店のため小麦が見つけた店舗物件に対し、叶夢は「ここ、はやらないよ」「レイモンドがそう言ってる」と口にし、小麦、代二郎夫妻を戸惑わせる。しかし、結果は叶夢の言うとおりに…。さらに、帰京した小麦には家族にも明かせない秘密があった。君川家の人々は様々な困難を乗り越えながら、ケーキショップの再起を目指す。
泣けて仕方がなかった。
それは、この本の登場人物たちが優し過ぎるから。
いい人たちばかりで、苦難にも、みんなで支えあったりして乗り越えていく姿が素敵でした。
天使も出てくるのですが、存在するのかしないのかの位置がまた絶妙でよかったです。
それだけに、最後の最後まで奇跡が起こって欲しいと真剣に祈っている自分がいました。
幸せってなんなんでしょうね。
人によって違うとは思うけど、長生きすることでも、お金持ちになることでもないような気がします。
人にとっての幸せ、本当の意味での生きるということを、この本は教えてくれます。
内容★★★★★
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2010/09/19 (Sun) 22:26
サンマーク出版
2009年11月
著作第1弾『変な人の書いた成功法則』がいきなりベストセラーとなった「銀座まるかん」の創設者・斎藤一人さん。以来、何冊もの著書を発表していますが、いま、いちばん伝えたいことを渾身の力で書き下ろしてくださったのが、本書『微差力』。
“微差力とは、何だろう? ひと言では説明がつかないのですが、ただ、私はこの本を作っている最中から、楽しくて、楽しくてしかたがありませんでした。「しあわせも、富も、こんな少しの努力で手に入るんだ!」と、みんなが気づいて、どんどん、どんどん、豊かになっていくかと思うと、私はもう、うれしくて、ワクワクするのを止められなかったのです”
“商売でもなんでも、人生、微差の積み重ねです。しあわせになるのも、笑顔だったり、天国言葉だったり、ね。しあわせに見えるような服装だったり、それの微差の連続なんです。その微差一個でグン、微差一個でグンって、あがるのです。ここが、おもしろいところで、やり得なんです。普通の人は、うんと努力して、ごほうびはちょっとです。だけど、本物は違います。本物は、微差の努力で、大差もらえるんです”(本書より引用)
たくさんの気づきが、この1冊にギュッと詰まっています!
考え方が前向きで、それでいて肩肘張ってないから、これなら実践してみようと勇気がわいてくる本です。
また、実践者だけに説得力がありますね。
まずは自分を第一にってところが、綺麗ごとでなくて正直で、胸に来ました。まったくその通りだと思います。
字も大きく、文章も読みやすく、ページ数も少なめで、すぐ読み終わってしまいますが、七回は読んでくださいとのことです。
内容★★★★
2010/09/11 (Sat) 20:31
サンマーク出版
2010年6月
「あなたは、見抜く力をもっていますか?
仕事を、見抜けますか?
世間を、見抜けますか?
人を、見抜けますか?
見抜けないで、人生を歩いていたら、たいへんなことが起きますよ。
正しく見抜く力を、眼力といいます」(本文より)
「銀座まるかん」の創設者であり、当代きっての実業家・斎藤一人さんが、新境地を開くようにして綴った渾身の書き下ろし、満を持しての刊行です!
混迷の時代を正しく生きていくために必要な力とは何か?
心の楽しさと、経済的豊かさを両立させるための智恵を、たくさんもっている一人さんだからこそ伝えられる大切なこと。
『眼力 パート2』として語り下ろしのCDも付いている魅力的な1冊です。
恥ずかしながら、斎藤一人さんのことをこの本で始めて知りました。
読んでみて、人気があるのにも納得です。
先を見抜く力の大切さが、わかりやすく書かれている本でした。
できれば学校でこういうことを教わりたかったな、って思っちゃいましたね。そうしたら、人生もっと違っていた気がします。
って、これからでも遅くないですよね。
知識を得るだけでなく、それを使って先を見ていかねば。
メディアとかに踊らされず、時に立ち止まって、本当に必要かどうか、そうしたいのかどうかよく考えるように心がけます。
この本、家族にも薦めたいです。
パート2としてのCDは10分くらいなのですが、自分が怒られているようでした。反省してます。
内容★★★★★
2010/09/11 (Sat) 10:44
徳間文庫
2009年3月
十五歳の記憶の中の少女はいつも哀しげにフルートを吹いていた。冬葉は生きているのか?彼女が送ったメッセージの意味は?
離婚、リストラ、薬物依存、不倫…。過去の亡霊に、次第に浮き彫りにされていく現実の痛み。苦悩しながらも人生と向き合う、六人の三十五歳の闘い。「今」を生きる、すべての人に贈る、渾身のサスペンス・ミステリー!
読みやすいし、何より人物がしっかり描けていると思いました。
みんなそれぞれの人生があり、でもそれは危いバランスの上にあって、それはほんの些細な衝撃により波紋を広げ、揺れ動いてしまう…。
う~ん、思い知らされました。
職場、学校、近所…、どこであれ、何かちょっとしたことがあれば、それが噂だけに過ぎなくても、居辛くなりますよね。
そう考えると、平穏に生きること、それ自体奇跡なのかも…。
内容★★★★
2010/09/10 (Fri) 17:25
東京創元社 ミステリ・フロンティア
2010年2月
砂漠を行くキャラバンを襲った連続殺人、スペインの風車の丘で繰り広げられる推理合戦、ロシアの修道院で勃発した列聖を巡る悲劇……ひとりの青年が世界各国で遭遇する、数々の異様な謎。綾辻行人、有栖川有栖、辻真先三選考委員を驚嘆させた第五回ミステリーズ!新人賞受賞作「砂漠を走る船の道」を巻頭に据え、美しいラストまで一瀉千里に突き進む驚異の連作推理誕生。大型新人の鮮烈なデビュー作!
連作ながら、いろいろな趣向が取られており、パターン化していないつくりが飽きさせないです。
殺人の動機も、日本人の固定観念を持っていては理解できないこともあることを気付かされ、妙に納得でした。
いろいろな国の描写も素晴らしく、海外に行きたくなってしまいます。
ただ、ちょっと感情移入はしにくく、世界に入りきれなかったのが残念でした。
内容★★★★