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アメコミで英語、と映画と小説と漫画など
読んだアメコミ、映画、漫画、小説などの記録。 画像をクリックすると、若干大きいサイズで見られます。 ★★★★★……震えます。生きてて良かったと思います。 ★★★★……唸ります。気分が高揚します。 ★★★……うんうん。読んで損はないかと。 ★★……時間を損したかなと悲しくなるかも。 ★……怒りがこみ上げてくるかも?
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2024/03/19 (Tue) 13:55
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2011/06/25 (Sat) 11:02

筑摩書房 ちくま新書
2011年4月

飢餓に瀕して、骨と皮だけになった栄養失調の子供たち。外国の貧困地域の象徴としてメディアに描かれる彼らも、ただ死を待っているわけではなく、日々を生き延びている。お腹がふくれた状態でサッカーをしたり、化粧をしたりしているのだ。ストリートチルドレンや子供兵だって恋愛をするし、結婚をするし、子供を生む。「餓死現場」にも人間としての日常生活はある。世界各地のスラムで彼らと寝食を共にした著者が、その体験をもとに、見過ごされてきた現実を克明に綴る。

第1章 餓死現場での生き方/第2章 児童労働の裏側/第3章 無教養が生むもの、奪うもの/第4章 児童結婚という性生活/第5章 ストリートチルドレンの下克上/第6章 子供兵が見ている世界/第7章 なぜエイズは貧困国で広がるのか





児童労働、売春、児童結婚、少年兵などなど。
この本に書かれている現実をみると、それも生きていくうえではやむをえないものがあるということを突きつけられます。
否定したり非難したりすることは簡単だけれども、じゃあどうするかということまで考えないと、根本から変えていかないことには何も解決しないということがわかります。
私たちの世界は、まだまだたくさんの問題を抱えていることに改めて気づかされました。
また、どんなことでも頭から非難したりせず、熟考してから意見を云う姿勢を持ちたいと思いました。

内容★★★★★


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2011/06/13 (Mon) 20:45

河出書房新社
2011年3月

戦場、密林、路上……棄民たちの世界を象るグロテスクな幻

フィリピンの密林に現れる人食い日本兵の亡霊、
ある日突然、「私が産んだの」と言って乳飲み子を抱き始めたオカマ、
奇形児を谷底に繰り返し突き落とした産婆を襲う祟り、
ルワンダの虐殺地で人間の死体を食い漁り生き延びた野犬……
ノンフィクションの開拓者・石井光太が地べたを這い、数々の噂、幻、霊から抉りだした真像。
途上国に生きる人々は、一体何と対峙し、惑わされ、怯え、抗っているのか……。
彼らを支える実像は、現実を凌駕する幻にあった。

『現実のなかで、幻が人間を励まし、ふるい立たせることも少なくない。
私はそれが人間のつよさの一つであると思っている。』(著者あとがきより)






最初はちょっと、言い伝えとかの寄せ集め?なんて思っていましたが、
「そこには世界の現状を訴えたいという気持ちのほかにも、怖いもの見たさの好奇心や彼らに対する優越感なども混じっている。」
で、ガツンとやられました。私のことをいってる…。

で、あとがき。
確かに人は、政治や経済や災害の中で生きてるわけではないですよね。
自分を顧みても、日々の生活が一番の中心であるわけで。
テレビや新聞の見方を変えなければと思いました。

内容★★★★


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2011/03/14 (Mon) 12:03

講談社
2010年12月

『神の棄てた裸体』『絶対貧困』で世界の奈落を追ったノンフィクション作家・石井光太が初めて手掛けた衝撃の国内ルポルタージュ!

日本人初のエイズ患者報告から25年。治療法の確立によって、決して「死の病」でなくなったが、HIV感染者は静かに広がっている。
世間から「忘れられた」2万人の日本人HIV感染者は、宣告後の人生を、どう生きているのか? 
告知、恋愛、家族、出産――それぞれの人生に重くのしかかる「HIV」というウイルス。100人を超える感染者の現実を克明に取材した33歳の著者が出会った現実。本格書き下ろし!

「HIVに感染していたの……検査でそう言われた……お願い、あなたも調べてもらって。あなたにうつっているかもしれない」
「私は、いまだに試されているんですよ。今もエイズはどこかで生きていて、私がどう苦しむか、悩むか、嘆くかをじっと見詰めているんです」
(本文より)






HIVで死亡する確率はほとんどないということ、HIVに感染するということそのものより、精神的なダメージがいかに大きいのかを学びました。
様々な立場や考え方が取材されていて、考えさせられました。
ただ、幸せな人と不幸せな人を交互に描くという対比は、ちょっと演出過剰な気がしないでもないです。

内容★★★★


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2010/06/01 (Tue) 20:59

文藝春秋
2005年10月

アジアの路上で物乞う人々と触れ合い、語り合ってみたい―。
そんな思いを胸に、著者の物乞いや障害者を訪ねる旅が始まる。
カンボジアの地雷障害者、ベトナムで戦時中から障害児の誕生に携わってきた産婆、タイの首都バンコクを徘徊する盲目の歌手、ネパールの麻薬売人らと共に暮らし、インドでは幼児を誘拐して物乞いをさせるマフィア組織に潜入する。
アジアの最深部に分け入った衝撃のノンフィクション。アジアの暗部を描きつつも、人の生きる姿そのものを教えてくれる、清々しい読後感に包まれる稀有の書。




文章はわかりやすいですが、あまりにも内容がヘビーなため、読むのにエネルギーが要ります。
「絶対貧困」では錆びや虫の浮いたお酒を飲んだそうですが、こちらでは麻薬を吸ったり、マフィアと接触をもったりもしています。
この体当たりの精神、石田光太さん、すごいですね。
とにかく、このような現実が世界にたくさんあるということが、やるせなく、憂鬱になります。
目を閉じ、耳を塞ぐことは簡単だけれど、目を背けないからといって何かできるわけでもないのが辛いです。何かできるとかそういう言葉を使うことがすでに上目線ですね。
お金を渡しても、娼婦やお酒に使ってしまう人、仲間から袋叩きに合ってしまう人…。
この社会の構造を根本から変えない限り、同情で個人が何か小さなことをしても何も変わらないのでしょう。
本当に難しい問題です。
私なんかに答えなんかが出るとも思えませんが、ずっと考え続けてはいきたいと思います。
また、彼らと比べ恵まれた環境に生まれたことを当たり前と思わず、贅沢などしないで生きて行きたいと思います。
華やかな面ばかりに目が行きがちですが、観光だけではわからない現実の世界を知るためにも読んでおきたい本です。

内容★★★★★


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2010/04/14 (Wed) 15:22

光文社
2009年3月

スラム、物乞い、ストリートチルドレン、売春婦の生と性…1日1ドル以下で暮らす人々と寝起きを共にした気鋭のノンフィクション作家が語る。
泣けて、笑えて、学べる、ビジュアル十四講。
第1部 スラム編(スラムの成り立ち;人々の暮らしと性;表の職業・闇の職業 ほか)
第2部 路上生活編(路上生活者とは;恋愛から婚姻;出産から葬儀 ほか)
第3部 売春編(売春形態と地域;売春婦の実態;性の国際化)
スラムの住人は、何を食らい、どこで愛し合うのか。路上の物乞いは、どうやって、いくらぐらい稼いでいるのか。ストリートチルドレンや売春婦が求める笑いや愛情とは何か。マフィアが行う貧困ビジネスとはどういうものか。これまでメディアが目をそむけてきた「絶対貧困」に生きる人々の息吹きを伝える「世界リアル貧困学講義」。あなたの人間観、世界観が変わる一冊!


いかに自分が表面のことだけしか知らなかったのかを思い知らされるドキュメンタリーでした。
全人口の半数が2ドル以下生活を送っているなんて…。
それぞれの国にあるそれぞれの事情…。
目を背けたくなるような現実。
映画「スラムドッグ$ミリオネラ」の幼少時代のようなことが、本当に起きているのですね。
読めば読むほど、お金を援助したり法を整備するだけではどうにもならないであろうことがわかってきます。
本当に複雑で難しい問題が横たわっています。
現場に深く足を踏み入れた筆者だからこその、生の実態を垣間見せていただきました。
表面だけではわからないことはたくさんあります。
何を語るにしても、うわべだけで判断するのはやめにしたいものです。
こういう良書をもっともっと読んで、もっといろいろなことを学びたいです。

内容★★★★★


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