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アメコミで英語、と映画と小説と漫画など
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2024/03/19 (Tue) 14:07
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2010/12/28 (Tue) 19:47

毎日新聞社
2010年9月

北海道夕張市に隣接する幌岡市。五期目の市長、大田原昭夫は、大手炭坑閉山後、リゾート開発に過剰投資し市財を悪化させたが、巧みな借入金処理で市の債務を隠し続けた。財政破綻が白日のもとにさらされ再建団体申請が決まっても、六選を目指す大田原。最年少市議、森下直樹とその仲間・恩師らは、打倒大田原を期し、智恵と情熱を結集して立ち上がった―。




物語の舞台は架空の市ですが、その市と比較する形で夕張市の破綻についてとても詳しく書かれています。
海堂尊さんの「極北クレイマー」でも医療関係を中心に言及されていたので少しは知っていましたが、こちらでは全般的に詳しく書かれているため、さらに知識を深めることが出来ました。
反面、ちょっと人物の書き込みがなおざりになっている気がしますが、敵となる市長と議員たちがあまりに卑劣で、結構燃えました。
政治の無関心は自らの首を絞めるということを改めて認識しました。
この先この市がどうなっていくのか気にはなりますが、希望の持てる終わり方だったのでよかったです。

内容★★★★


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2010/05/31 (Mon) 21:03

文藝春秋
2009年7月

主人公は、北海道警察捜査一課捜査員・仙道孝司。「ある事件」をきっかけに自宅療養をしている仙道は、休職中という自由な立場を生かして、持ち込まれた事件の捜査をします。警察手帳も持たず、拳銃も持てない仙道がどのような捜査をするのか? ニセコ、夕張などを舞台に、北海道が抱える社会的問題を鋭く描く第一級のエンターテインメントです。





古きよきハードボイルドの時代を彷彿とさせる連作短編集でした。
主人公は警察官なのですが、休職中のため、何の権限もなければ銃や警察手帳の所持もない、というところが私立探偵の立場と重なります。
推理よりも人間を描くことに重点を置いているところも、ハードボイルド小説と感じたところでした。
主人公がPTSDなのと、北海道という寒い舞台に哀愁が漂っている気がします。
同じ警察官同士でもあまり情報を交換しないし、その事件を担当した者にさえ明かされない情報があるということには驚きました。
情報漏えいの観点からだとは思うのですが、これでは協力体制を整えるのは難しそうですね。
ほんの少しですが、なんとなく、警察という組織がわかってきたような気がします。

内容★★★★


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2010/05/05 (Wed) 19:34

新潮社
2007年9月

過激派潜入の任務を果たした民雄は、念願の制服警官となる。勤務は、父と同じ谷中の天王寺駐在所。折にふれ、胸に浮かんでくる父の死の謎。迷宮入りになった二つの事件。遺されたのは、十冊の手帳と、錆びの浮いたホイッスル。真相を掴みかけた民雄に、銃口が向けられる…。殉職、二階級特進。そして、三代目警視庁警察官、和也もまた特命を受ける。疑惑の剛腕刑事加賀谷との緊迫した捜査、追込み、取引、裏切り、摘発。半世紀を経て、和也が辿りついた祖父と父の、死の真実とは―。






上下巻あわせて800ページ弱と、結構な長さの本でしたが、すっかり惹き込まれて、最近の私としてはかなりのペースで読んでしまいました。
警察という組織の、巨大なための弊害など、とてもうまく描かれていると思います。
本当の正義とは何かを考えさせられます。
法律、規則を杓子定規に守っているだけでは、悪事はのさばってゆくのでしょう。
「おれたち警官は、境目にいる。白と黒、どっちでもない境目に立っている。おれたちのやっていることが市民から支持されている限り、おれたちはその境目の上に立っていられる」
時効が廃止という法改正の動きも出てきました。
それに限らず、本当にみんなのため、という観点から法律を見直さなければならないときに来ているのかもしれませんね。

内容★★★★★



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2010/05/03 (Mon) 22:18

新潮社
2007年9月

帝銀事件が世を騒がせた昭和23年。希望に満ちた安城清二の警察官人生が始まった。配属は上野警察署。戦災孤児、愚連隊、浮浪者、ヒロポン中毒。不可解な「男娼殺害事件」と「国鉄職員殺害事件」。ある夜、谷中の天王寺駐在所長だった清二は、跨線橋から転落死する。父の志を胸に、息子民雄も警察官の道を選ぶ。だが、命じられたのは北大過激派への潜入捜査だった。ブント、赤軍派、佐藤首相訪米阻止闘争、そして大菩薩峠事件―。騒然たる世相と警察官人生の陰影を描く、大河小説の力作。





戦後間もない頃からの警察機構の一端が、重厚なドラマと共に学べました。
拳銃を個人で持って帰ったり、制服のまま通勤したりと、そんなものだったんだという驚き。
駐在所勤務に就くまでってこんなに大変なことだったんですね。
潜入捜査の精神的負担も、「インファナル・アフェア」を観たときには、ここまでとは考え及びませんでしたが、自分に置き換えたら確かにそうなっちゃうだろうなと納得しました。
ドラマとしても読み応えがあるし、とても勉強にもなります。
警察を見る目が変わりました。
下巻もこのクオリティーが保たれていることを期待しています。

内容★★★★★



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