2010/12/03 (Fri) 17:28
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2010年9月
イラストと小説が響かせる、生きるよろこび
松尾たいこのイラストと、それをモチーフに描かれた角田光代の連作短編小説。女性の一生を通して、出会いと別れ、生きるよろこびとせつなさを紡いだ、色彩あふれる書き下ろし競作集。
絵心がないのでたいした感想にはなりませんが、グラデーションのない色の組み合わせで描かれた美しい絵に、動物と話したり、生き霊となったりとファンタジー色の強い女性の一生を描いたお話がマッチした、大人のための絵本といった感じでしょうか。
テーマは勿論、タイトル通り「なくしたもの」。
これを読んでいて、自分のなくしたものたちを思い浮かべました。
多分今思い出せないものもたくさんあるし、そのうちの多数は、示されれば思い出すことが出来るものでしょう。
そのなくしたものがちゃんと残されている場所。それは死後の世界?
もし本当にそうだとしたら、死ぬことも悪くないのかもしれませんね。
でも、その死後を楽しむためにも、生きているうちにたくさんの思い出を作らなければならないことは言うまでもありませんが。
また、ものだけでなく、なくしてしまった情熱や感情、ピュアな気持ちなんかもあるといいな。
内容★★★★
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