2010/12/09 (Thu) 09:49
講談社
2010年9月
大学生の広太は小さな悪意から親友を死なせてしまう。平凡な大学生活から一転、極寒の北京で日本人留学生の鵜野と出会い、広大な中国西部を旅することに…。終着地のウイグル自治区で、広太は生きる意味を見いだせるのか。
序盤、重松清さんの「十字架」テイストを感じていた私は、思わぬ展開に唖然としました。
北京、ウイグル自治区と、運命に翻弄される主人公。
広大な大陸の描写と比べ、人間ってなんて小さな存在なのか。
そして、そんな小さな存在である人間の悩みなんて…。
そんなことを感じながら読んでいました。
普段、どうしても自分の周辺だけで物事を判断しがちですが、やはり世界は広く、自分の基準・常識なんて通用しないことは多々あると思います。
世界を、また日本をもっと知るためには、日本から出ないと駄目なんだなと思いました。今頃その重要性に気づいた私は、かなり後悔しています。
中国の内情の一部を知るという意味でも勉強になりました。中国の民族間の問題はもっと勉強したいと思いました。
タイトルの意味は終盤でわかることになります。
内容★★★★
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