2010/08/08 (Sun) 13:14
角川書店
2009年5月
平成5年初夏。京都で残虐な事件が発生した。被害者はあおぞら合唱団に所属する長尾靖之と沢井恵美。二人は刃物で刺され、恵美には百箇所以上もの傷が……。容疑者として逮捕されたのは合唱団の指揮者・八木沼慎一だった。慎一は、一貫して容疑を否認するも死刑が確定してしまう。だが、事件発生から15年後、慎一の手記が公開された直後に事態が急展開する。息子の無実を訴える父・八木沼悦史のもとに、「メロス」と名乗る人物から自首したいと連絡が入ったのだ。そして、彼と対峙した後、自分は共犯で真犯人は「ディオニス」だと告白される。
「メロス」の目的は? そして「ディオニス」とは? 被害者遺族と加害者家族の視点をちりばめ、死刑制度と冤罪という問題に深く踏み込んだ衝撃の社会派ミステリ、ここに誕生!
第29回横溝正史ミステリ大賞&テレビ東京賞W受賞作!
ミステリーとして楽しめるだけでなく、死刑制度、冤罪、被害者遺族など、いろいろ考えさせられる要素が詰め込まれた素晴らしい作品でした。
死刑制度はかなり難しい問題でもあり、これからも考え続けなければならいと思います。
ストーリー展開も予想を覆され、かなりドラマティックに盛り上がります。
2作目の「罪火」にも期待大です。
内容★★★★★
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