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アメコミで英語、と映画と小説と漫画など
読んだアメコミ、映画、漫画、小説などの記録。 画像をクリックすると、若干大きいサイズで見られます。 ★★★★★……震えます。生きてて良かったと思います。 ★★★★……唸ります。気分が高揚します。 ★★★……うんうん。読んで損はないかと。 ★★……時間を損したかなと悲しくなるかも。 ★……怒りがこみ上げてくるかも?
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2024/03/29 (Fri) 05:25
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2011/02/17 (Thu) 09:39

潮出版社
2010年12月

母に捨てられ、父を殺された有子。犯人の自殺、消えた青年、母との再会。鎖のように繋がる怒りと悲しみ。そして叶わぬ恋――。
人間が持つ“業”に翻弄されながら、一人の女子短大生は自分の道を歩き始めた――。
人間の“業”とは、そして幸福とは。乱歩賞作家が問いかける、予測不能の人間ミステリー!!





主人公・有子の心理は丁寧に描かれていると思いました。
では、残りの登場人物はどうかというと、何だか踏み込み不足の感は否めないです。
ミステリーとしても、ありきたりで弱いかな。
法では人は救われない、など扱うテーマは悪くないとは思うのですが、あまり心に響いてこなかったのが残念です。

内容★★★


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2011/01/28 (Fri) 16:23

新潮社
2010年7月

これって性欲?でも、それだけじゃないはず。高校一年、斉藤卓巳。ずっと好きだったクラスメートに告白されても、頭の中はコミケで出会った主婦、あんずのことでいっぱい。団地で暮らす同級生、助産院をいとなむお母さん…16歳のやりきれない思いは周りの人たちに波紋を広げ、彼らの生きかたまでも変えていく。第8回「女による女のためのR‐18文学賞」大賞受賞、嫉妬、感傷、愛着、僕らをゆさぶる衝動をまばゆくさらけだすデビュー作。




R-18文学賞大賞受賞の短編「ミクマリ」から始まる連作短編集。
主人公の相手の主婦、主人公に想いを寄せる少女、親友、母親と主人公は変わっていくものの、ほぼ同時期を扱っており、ひとつの長編と捉えることも可能かと思います。
受賞した「ミクマリ」の性描写の生々しさに引くかもしれませんが、むしろその後のお話のほうが素晴らしいです。
表面ではわからない、みんな何かを抱えて精一杯生きているということが読み進めると徐々にわかる仕掛けとなっています。
私が特に印象的だったのは、良太の境遇でした。
みんな間違って、迷って、苦しんで、それでもどこかで誰かに助けられたり支えてもらったりしながら、頑張って生きている…。
胸を抉ってくる、読み応えのある本でした。

本屋大賞2011ノミネート作品というのにも納得。
で、そのノミネート作品も、未読はあと2冊(「錨を上げよ」は上下あるから正確には3冊)。去年は結構読みましたからね。
未だどの年度も制覇していないですが、2011年度が一番目となりそうです。

内容★★★★★


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2010/12/17 (Fri) 09:59

講談社
2010年9月

『弔鐘はるかなり』(1981年)以来、北方ハードボイルド原点の街、横浜を舞台に描く渾身の純愛小説!ハードボイルドの雄として疾走した30年。いま、記念碑的作品が生まれた。北方ハードボイルドは大人のたしなみである。講談社創業100周年記念出版

こんな愛しかた、だれにもできない。
赤レンガ倉庫。関内のバー。運河に映るハーモニカハウス。外国人娼婦たち。港町の裏表を見つめてきた硲冬樹は、人妻、響子から死期が近いことを聞かされる。硲は、彼女の裸身に、だれも目にすることはない作品を刻みつけることを決意する。

娼婦に入れ込み、すべてを失うチンピラ。肢体をくねらせるクラブの女。硲の絵に魅せられたやくざ。長屋酒場(ハーモニカハウス)の女絵描き――。暗い川面は、港町の男と女たちを映し出す。そして人妻、響子は、余命半年なのだと告げた――。







簡潔で感情を抑えた文章が、読み始めてすぐに私をハードボイルドの世界へと引き込みました。
雰囲気に酔いしれる楽しみだけでなく、絵画に縁のない私にとって、絵とはどんなものかを教えてくれた気がします。
決して手に入れることのできない幻影を求めて生きる男の哀愁が描かれていた本だと、私は感じました。
本当に純粋で、ごまかすことの出来ない男の生き様を見させていただきました。

内容★★★★★


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2010/11/26 (Fri) 14:08

新書館
2010年9月

クズ子のニート卒業日記。中卒でニートの23歳女性「クズ子」が2009年4月16日深夜からネット上に書きはじめた自分語り「うちの母ちゃんすごいぞ」がついに書籍化。
家計を支えるため働きに出た「母ちゃん」の超人的ながんばりと、家族に対する深い愛情が、そしてニートである主人公クズ子の成長がネットユーザーたちの共感を呼び、「クズ子」の書き込みが終わった日には、
「カー チャンに少し優しくなれそうな気がする」
「人生が面白いってことを再確認できたよ」
などと、心を動かされたとする書き込みが相次いだ。


父親の借金が判明し、ヤクザが取り立てにやってくる毎日。
そんな家庭の混乱に耐えられなくなった主人公クズ子は無意識に自殺未遂をし、結果高校受験もできずニート生活に突入。
小さい妹は不登校。兄は家によりつかなくなった。厳しい借金取り立てをかわすためオヤジと母ちゃんは離婚。
そんな「葬式みたいな家」で、母ちゃんは家計を支えるため、働きにでた。
寝る間も惜しんで働く母ちゃん。30人分の仕事をこなす超人的な頑張りで、パート→正社員→現場主任→課長→部長とどんどん出世する。
一方クズ子は、ゲームやアニメ三昧の毎日で、時々兄ちゃんの金をくすねる相変わらずのクズっぷりを発揮していたが、ある日寿司屋で食べた寿司のうまさに感動。
「バイトすればまかないでいつでも寿司が食える」という短絡思考からバイトを始める。
いつやめてもおかしくない勤務態度だったが……!?





お母さんすごいです。
ありえない頑張りぶりは、憧れを超えて、畏敬の念さえ覚えます。
でも、一番感銘を受けたのは、クズ子がダメダメになっても決して怒りはせず、温かく見守っていたこと。
これって、本当にわが子を信頼していないとできないと思う。
私に出来るかどうか…。

クズ子の自己中ぶりには、笑いを通り越して怒りさえ感じ始めていましたが、案外これが人間の本音で、クズ子は正直すぎるだけなのかも…。
反対に、健気な妹には心癒されました。

後半にほとんど母親がでてこない、突然の終わりなど、構成もあったものではないですが、かえってノンフィクションらしさがでていて、いいのかもしれませんね。

内容★★★★


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2010/11/20 (Sat) 13:40

角川書店
2010年9月

旧大蔵省高官が二人、相次いで殺害された。政治テロか、それとも―。被害者の共通項として七年前の「明和銀行事件」が浮かび上がり、その事件で殉職した松浦刑事の息子・亮右の名前が捜査線上に挙がった。松浦の盟友で警察学校教官の赤松警部補は、亮右を緊急避難させるべく伊豆の別荘に呼び寄せる。だが…。公安部と刑事部の暗闘。与野党伯仲で二分される警察官僚。『刑事たちの夏』で警察小説ブームに火を付けた著者が満を持して放つ至高の警察小説。





10年以上前の作品『刑事たちの夏』の続編だそうです。そうならそうと何処かに書いといてよ。
って、前作の説明は本文中に書かれているので、さほど支障があるわけではないですけど。
でもその内容読む限り、前作の方が緊迫感があって断然面白そうです。
だって今作は、まずタイトル負けで、聖戦というわりにはみんなあまり活躍しないというか、出番は少なめ。
私には、犯人が自爆しているようにしか見えなかったのですが…。
捻りもスリルもなく、淡々と進んで行く感じで、最後もあっさりめ。
次回作の序章なのかな?

内容★★★



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