2011/04/04 (Mon) 16:29
集英社
2011年2月
39歳のマキは、市井の人々の中で、誰かの「代役」を演ずる役者。ワケあり葬儀での死体役、多忙なセレブ社長の子息の母親役、夫の親戚との付き合いを厭う新妻役など、役柄は多岐にわたる。依頼人たちの身勝手さに苛立ちながらも、プロとして淡々と仕事をこなす日々。ある日、ニセの依頼をしてきた謎の男・モンゾウに、無理やり弟子入りされて…。第23回小説すばる新人賞受賞作。
役者ではない私でさえ、会社での顔、家での顔などと考えると、本当の自分って一体どれなんだろうなと思うときがあります。
どこまでが演技で、どこまでが本気なのか…。
ましてや、役者さんともなると、自分を見失ってしまうのも当たり前かもしれませんね。
また、騙されているとわかっていても幸せなこともあるなど考えさせられる部分もあったし、少し独特の文体が楽しくもありました。
昔読んだ、手塚治虫さんの「七色いんこ」をつい思い出していました。
内容★★★★
PR
Comment