2011/01/06 (Thu) 11:37
保育社
2010年7月
■ネコが主役の政治小説
政治や選挙にふだんあまり興味のない人でも、楽しく読みながら関心や興味をもてるようなネコを主人公としたファンタジー小説。「だれが政治をやっても何もかわらない」「政治家にはなんの期待もできない」といった風潮に対して、もっと政治を身近にそして関心をもってもらいたいというのがこの本の企画の原点。たくさんのネコたちの挿絵、そしてパラパラマンガなど小学生からでも親しんでもらえるつくりになっている。
■ストーリー
舞台は新宿区の白銀公園。主人公はノラネコのマロン。人間のいたずらや虐待によって住みにくくなっているネコの暮らしを守るため、マロンは人間の参議院選挙に立候補する。「地盤・看板・かばん」のいずれももたないマロンだが、ネコ仲間たちの応援と、「ツイッター」「Uストリーム」といったITを使うことによって、「ネコが世の中を変えようとしている?」「ほんとにネコ?」「だれがやっても同じならネコが議員になってもいいんじゃない?」と一躍有名になる。はたしてマロンは当選できるのか?(欄外に政治や選挙に関する重要語の用語解説をしている。)
かわいいネコを主役にもってくることによって、楽しく易しく政治の仕組みが学べます。
これならば、本の苦手な中高生にもおススメできます。
ページ下段にある語句解説もかゆいところに手が届くといった肌理細やかなものだし、なにより政治の仕組みだけでなく、その問題点も挙げられていて、尚且つこの先社会を良くしていくために何をすべきかを考えさせられるつくりになっているのが素晴らしいです。
インターネットの普及により、選挙のあり方も大きく変わっていくのかもしれない。そんな希望も見せてもらえた本でした。
内容★★★★★
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