2011/08/24 (Wed) 19:47
小学館
2010年11月
「その特許がなければロケットは飛ばない――。
大田区の町工場が取得した最先端特許をめぐる、中小企業vs大企業の熱い戦い!
かつて研究者としてロケット開発に携わっていた佃航平は、打ち上げ失敗の責任を取って研究者の道を辞し、いまは親の跡を継いで従業員200人の小さな会社、佃製作所を経営していた。
下請けいじめ、資金繰り難――。
ご多分に洩れず中小企業の悲哀を味わいつつも、日々奮闘している佃のもとに、ある日一通の訴状が届く。
相手は、容赦無い法廷戦略を駆使し、ライバル企業を叩き潰すことで知られるナカシマ工業だ。
否応なく法廷闘争に巻き込まれる佃製作所は、社会的信用を失い、会社存亡に危機に立たされる。
そんな中、佃製作所が取得した特許技術が、日本を代表する大企業、帝国重工に大きな衝撃を与えていた――。
会社は小さくても技術は負けない――。
モノ作りに情熱を燃やし続ける男たちの矜恃と卑劣な企業戦略の息詰まるガチンコ勝負。
さらに日本を代表する大企業との特許技術(知財)を巡る駆け引きの中で、佃が見出したものは――?
夢と現実。社員と家族。かつてロケットエンジンに夢を馳せた佃の、そして男たちの意地とプライドを賭した戦いがここにある。」
燃えました。そして、殿村さんや江原さんと共に泣きました。
日本を支えてきた「ものづくり」をテーマに、よくぞここまで夢中にさせてくれました。
読書っていいな、って本当に実感しています。
また、「ものづくり」に携わる一人として、姿勢を改めなければとも思わされました。
内容★★★★★
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2011/08/24 (Wed) 14:50
2011/08/24 (Wed) 13:42
2011/08/24 (Wed) 10:31
講談社
2011年7月
『オムライス』…内縁の夫が焼け死んだ台所の流しの「オムライスの皿」、『黒い履歴』…クレーンゲームのぬいぐるみ「ももちゃん」、『ハートレス』…ホームレスに夏目が振舞った手料理「ひっつみ」、『傷痕』…自傷行為を重ねる女子高生が遭っていた「痴漢被害」、『プライド』…ボクシングジムでの「スパーリング」真剣勝負、『休日』…尾行した中学生がコンビニ前でかけた「公衆電話」、『刑事のまなざし』…夏目の愛娘を十年前に襲った「通り魔事件」、過去と闘う男だから見抜ける真実がある。薬丸岳だからこそ書けるミステリーがある。
オムライス/黒い履歴/ハートレス/傷痕/プライド/休日/刑事のまなざし
良作揃いの短編集でした。
読んでいて切なくなりました。
特に、「黒い履歴」では泣けてしまいました。
彼らは本当に悪いのでしょうか。
どんな事情があれ殺人は罪、というのは理屈ではわかっているのですが…。
私は夏目さんの境地には立てそうもありません。
1作ごとに徐々に明らかになっていく主人公の状況というのもよかったです。
内容★★★★
2011/08/23 (Tue) 14:41