2010/11/01 (Mon) 21:51
毎日新聞社
2010年7月
幼い頃、毎年サマーキャンプで一緒に過ごしていた7人。
輝く夏の思い出は誰にとっても大切な記憶だった。
しかし、いつしか彼らは疑問を抱くようになる。
「あの集まりはいったい何だったのか?」
別々の人生を歩んでいた彼らに、突如突きつけられた衝撃の事実。
大人たちの〈秘密〉を知った彼らは、自分という森を彷徨い始める――。
親と子、夫婦、家族でいることの意味を根源から問いかける、角田光代の新たな代表作誕生。
重いテーマに、それに見合ったな濃密な、とても考えさせられる本でした。
血よりも育ての親とは、よく聞くし、私もそう思っていました。
でも、当事者たちには、理想だけでは片付けられないない様々な感情が渦巻いているのだと思い知らされました。
特に父親がわからないということが、不安やコンプレックスなどを増幅させてしまっっているようです。
医学の進歩により、生命の誕生までもを司ることができたかに見えますが、人間に感情がある以上、まだまだいろいろな問題点が出てくるのだと思います。
「重力ピエロ」のお父さんみたいにはなかなかなれないのだと思います。
内容★★★★★
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