2010/05/01 (Sat) 10:50
文藝春秋
2008年8月
1988年、バブル真っ盛りの頃。いずれ医療の世界で悪戦苦闘する医学生も最初は医学の素人で、普通の大学生のようにサークル活動に部活に励んでいた、そんな時代。医学部剣道部の象徴的大会、医鷲旗の覇者は外科の世界で大成するという言い伝えがあった。その医鷲旗をめぐり、桜宮・東城大剣道部の猛虎・速水晃一と天下の官僚養成大学、東京・帝華大の臥龍・清川吾郎による伝説の闘いが繰り広げられる。
「ジェネラル・ルージュの凱旋」の速水の若かりし日が描かれているということで読みました。
想像以上にスポ魂一直線で、まるで少年漫画を読んでいるかのようでした。
「チーム・バチスタの栄光」から高階、田口。
ライバルの清川は「ジーン・ワルツ」の主役。
「ブラックベアン1988」と時期が同じということで、世良、渡海も少し登場。
ということで、私も海堂ワールドに引き込まれていきそうです。
速水も高階も清川も、カッコ良すぎ…。
内容★★★★
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2010/04/27 (Tue) 09:44
宝島社
2009年2月
本作は、シリーズ第3弾『ジェネラル・ルージュの凱旋』の原点である中編小説『ジェネラル・ルージュの伝説』と、海堂ワールドを網羅した「海堂尊ワールドのすべて」のふたつから成り立っています。救命救急センター部長・速水が「将軍」と呼ばれるきっかけとなった事件が描かれた小説と、海堂尊の日々を綴ったエッセイや、創作の秘密を惜しみなく明かした自作解説を収録。すべてこの本のための書き下ろしです。さらに、広がり続ける「海堂尊ワールド」を徹底解剖した、登場人物一覧&関係図&年表&用語解説&医療事典付き。ファン必読です。
映画「ジェネラル・ルージュの凱旋」で、堺雅人さん演じる速水晃一が気にいってしまったのがこの本を読むきっかけでした。
映画の回想シーンでも少し触れられる、速水が「ジェネラル」と呼ばれるようになったその事件の詳細が描かれた中編が載っているからです。
期待に違わず、その恰好良さを堪能できる小説といえると思います。
年表は、そうですね、自分とは全然違う世界の人だな、という印象。海堂さんは立派な人ですね。活動的でもあるし。つい比較してしまい、自分は何をやっているのかと思うと、悲しくなります。
作品解説や年表の後半部分、キャラ相関図は、かなり参考になります。
これを見ていると全巻制覇したくなること請け合いです。
また、改訂も多いらしく、既刊でしたら、最新の本を買ったほうがよさそうです。未だ読んでないですけど、私の持っている「ナイチンゲール」は初版なので、ちょっと悲しかったです。
とにかくこの本は、海堂尊ファン、これから海堂尊ファンになろうとしている人には必需品と言えそうです。
内容★★★★
2010/04/09 (Fri) 16:35
宝島社文庫
2007年11月
東城大学医学部付属病院で発生した連続術中死の原因を探るため、”チーム・バチスタ”のスタッフに聞き取り調査を行なっていた田口。行き詰まりかけた調査は、高階病院長の差配でやってきた厚生労働省の役人・白鳥により、思わぬ展開を見せる。とんでもない行動で現場をかき回す白鳥だったが、人々の見えなかった一面が次第に明らかになり始め……。果たして医療過誤死なのか、殺人か? ”ロジカル・モンスター”白鳥の推理が冴えわたる。
ようやく白鳥登場です。
阿部寛版白鳥と違い、こちらは漫画のキャラクターみたいな印象でした。
まあそれはともかく、この小説が何故人気があるのか、この後編を読んでわかってきた気がします。
推理小説の形をとってはいますが、謎解きより、一人ひとりのキャラクターを大事にしているからではないでしょうか。
事件が終わっても続く、病院の後処理とか、スタッフたちの今後などのエピソード。それが第3章。私はこの部分が一番好きです。
まだまだこの人たちが登場するお話が読めるかと思うと、うれしい限りです。私は高階病院長が一番気に入っています。
内容★★★★★
2010/04/08 (Thu) 19:01
宝島社文庫
2007年11月
東城大学医学部附属病院の“チーム・バチスタ”は心臓移植の代替手術であるバチスタ手術専門の天才外科チーム。ところが原因不明の連続術中死が発生。高階病院長は万年講師で不定愁訴外来の田口医師に内部調査を依頼する。
医療過誤死か殺人か。田口の聞き取り調査が始まった。
気になっていましたが、ようやく読み始めました。
シリーズ物って、結構とっかかりをためらってしまいます。
この上巻は、田口が調査を始めてから、初の術中死が起きたところまで。
白鳥はまだ登場していません。
私は映画から入ったため、もう田口が男って言う時点で、イメージの修正が大変でした。しかも語り手のため、ずーっとついて回っているし…。
この本を読んで、映画の出来の素晴らしさを再認識しました。
この上巻を読む限り、原作に忠実に映画は作られているようです。キャラクター以外は。
私は竹内結子版田口のが好きですね。
酒井、垣谷あたりもイメージ違いましたが、あとはだいたいしっくりきています、多分。肝心な白鳥は未だ登場していないのでわかりませんが。
映画と比べてしまうと、若干色褪せてしまいますが、この小説がつまらないわけではありません。
医療や病院のシステムなどを、敷居を低くして教えてもらえるのは大変うれしいです。
また、何故田口が「不定愁訴外来」にいるのかとかの経緯は、小説でしかわからないので読んでよかったです。
ドラマ「チーム・バチスタ2 ジェネラル・ルージュの凱旋」も始まったようですが、今のところ観る気はないです。
「1」観てないし、映画のイメージを崩したくないし、時間もないですし…。
内容★★★★