2010/10/28 (Thu) 09:32
祥伝社
2010年8月
“さくらの丘”を満ちるたちに遺す―。遺書には、祖母が少女時代を送った土地を譲ると書かれていた。一緒に渡されたのは古びた鍵がひとつ。祖母の二人の幼なじみも、同じメッセージをそれぞれの孫たちに伝えていた。なぜ、彼女たちは孫にその土地を遺したのか。鍵は何を開けるものなのか。秘密をさぐりに三人の孫は、祖母たちの思い出が詰まった地を訪れた―。三人の少女たちの青春が刻まれた西洋館、そこを訪れた私たちが見た光景は―二つの時代が交差する感動の物語。
過去と現在が交互に少しずつ進行して徐々に真実が明らかになっていく過程が、ミステリー風で結構惹きつけます。
戦争が残した傷痕がここにも…。
これは、戦争に対するささやかな抵抗の物語といえるのかもしれません。
ただ、結構要となる人物の最期があっさり説明で終わってしまったのはちょと勿体なかったかな。
読後感は爽やかでいい感じです。
内容★★★★
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