2011/04/09 (Sat) 10:05
講談社
2010年12月
さる侯爵が、美しい養女ジュリーを、放蕩三昧の金持ちV***氏に輿入れさせようと企んだ。ところが、ジュリーには結婚を誓い合った若者がいる。彼女を我が子同然に可愛がり育ててきた侯爵夫人は、この縁談に胸を痛め、パリのみならずフランス全土で流行していた訴訟の手管を使う奸計を巡らせた。すなわち、誹謗文を流布させ、悪評を流して醜聞を炎上させるのだ。この醜聞の代筆屋として白羽の矢が立ったのは、腕は良いがうだつの上がらない弁護士、ルフォンだった。哀れルフォンの命運やいかに―。猛火に包まれたゴシップが、パリを駆けめぐる。『ミノタウロス』の著者が奏でる、エッジの効いた諷刺小説。
考えさせられる本でした。
ネット、政治等々。今でもこういうことは起きているのだと思います。
人が求めるのは面白いお話。より過激で、よりスキャンダルで…。
これは哀しいかな、報道に関しても言えてしまいますよね。視聴率だって、購読数だって、多分それに左右されるだろうし…。
真実を見極める眼が欲しい。
内容★★★★
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