2010/12/24 (Fri) 17:11
幻冬舎
2010年7月
「いまの自分は"本当の自分"ではない」と思っている人、必読!
失業した若者が、将来に絶望して自殺を図る。幸い助けられたが、精神病院に入院させられる。そこで、若者は一人の奇妙な老人と出会う。若者は老人から、この世の中を動かしている「暗黙のリール」があることを教わる。それにより、若者が新しい生き方を手に入れようとするのだが…。「暗黙のルールを知っているかどうかで些細な違いが生まれ、それが積もり積もって大きくなり、人生の幸不幸が左右されてしまう。それが、わしがこの人生から学んだことじゃ」
物語であると同時に、読むことで、生きづらさの本質を知り、それを克服する方法を学んでいくという実用書の面も兼ね備えている
ストーリーだけで考えるならば、とんとん拍子で進んでいくので物足りないかもしれません。
でもこの本の主題は、学校では教えてもらえないこの社会での生き抜くための知恵を具体例を示すことにより、判りやすくすることにあると思います。
その点ではかなり成功しているのではないでしょうか。
表向きのルールだけではやっていけない人間社会。人が感情の生き物である以上、理想だけでは処理できないことがいっぱいあるということですね。
多分、世渡り上手な人は無意識のうちに「暗黙のルール」を会得しているのだと思います。
この本の言葉以外にも、会社には会社の、学校には学校の「暗黙のルール」は存在すると思うし(タブーもその一つかな?)、この先も考察を深めていきたいと思いました。
内容★★★★
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