2011/01/26 (Wed) 11:03
文藝春秋
2010年11月
4年ぶり待望の新作は2ヶ月連続刊行の中・短篇集。ノスタルジィの匂い漂う音楽を巡る物語をあわせて5篇お届けします。第1弾となる本書4人の語り手は少女たち。表題作は、鼓笛隊のおちこぼれ組が過ごした短くて幸福な夢みたいな時間のスケッチ。他初恋以前の気分が甘酸っぱい「デュエット」、リコーダーアンサンブルのハーモニーの美しさを封じ込めた「FOUR」、軽音部の繊細な友情を鮮やかに描く「裸樹」と傑作揃いのカルテットとなりました。
学校での音楽に纏わる活動を舞台にした4編の短編集。
タイトルが物語っているように、吹奏楽部やオーケストラ部みたいな学校でのメインともいえるところじゃなくて、ちょっと外れたポジションにいる少女たちが主人公です。
いつの間にか自分が主人公の少女の気持ちになっている、その飾らない優しい文章がいいです。
自分煮のこういうピュアなときがあったんだなぁ、って懐かしい気持ちを思い起こさせてくれました。
内容★★★★
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