2010/03/13 (Sat) 11:32
祥伝社 NONノベル
2003年2月
市役所で働く成瀬、喫茶店主の響野、20歳の青年久遠、シングルマザーの雪子たちの正体は銀行強盗。現金輸送車などの襲撃には「ロマンがない」とうそぶく彼らの手口は、窓口カウンターまで最小限の変装で近づき「警報装置を使わせず、金を出させて、逃げる」というシンプルなものだ。しかしある時、横浜の銀行を襲撃した彼らは、まんまと4千万円をせしめたものの、逃走中に他の車と接触事故を起こしてしまう。しかも、その車には、同じ日に現金輸送車を襲撃した別の強盗団が乗っていた。
ストーリーも勿論面白いけれど、何より登場人物たちの会話が楽しいです。
キャラが生き生きしています。絶妙なキャラ設定ですね。
この人たちに会えただけでも読む価値があった、そんな気持ちにさせてくれる小説でした。
何気ない会話の中にちゃんと伏線が張られているし、キャラの言葉を借りた作者のメッセージもしっかり盛り込まれていて、本当に素晴らしいです。
エンターテイメントのひとつの頂点といってもいい小説だと私は思うのですが。
続編もあるし、映画にもなっているし、そちらも気になります。
内容★★★★★
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