2010/10/06 (Wed) 10:52
幻冬舎新書
2010年7月
2010年6月4日、夫・菅直人が第九十四代内閣総理大臣に選ばれた。総理大臣というと吉田茂や鳩山一郎のような風格漂う傑物を思い起こす私にとって、「本当に菅でいいのかしら」という思いが拭えない。しかしこんな大変な時期に自ら立候補したのだから、覚悟はできているのだろう。私も共に行くしかない――。四十年の結婚生活を通して、最も身近な夫人が菅直人という人間を語る。サラリーマンの息子で、市民運動経験を持ち、かつ非自民出身の総理の知られざる素顔。
(総理菅直人はこんな人!)
●情ではなくロジックで動く
●高邁な理想より現実路線
●思いついたら即、解決したい。だから、家でも常に誰かに電話
●「イラ菅」は前より控えめで大人になった
●関心のないことはまるで記憶しない。親戚の家族構成すらごちゃごちゃ
●仕事第一。セレモニーは嫌い
●振り付けられるのが苦手な即興演奏家タイプ
●他人が作った原稿を朗読するのがヘタ
●大好きな饅頭、大福をやめ、このごろは健康管理にも気をつけている
●口説き下手かも
タイトルはインパクトがあります。
ただ、それから予想される、突っ込んだ政治のお話は皆無なので、その点では期待はずれかも。
確かに、菅総理の私事などが垣間見ることが出来、人柄は少しはわかるものの…。
…まあ、あくまで総理本人ではなく夫人というわけで、他人といえば他人かもしれませんが…。お気楽過ぎるというか、あまり深く考えないだけなのか…。
読んでいて、これでいいのだろうかという不安でいっぱいになってきました。いろいろな面で。
これが現状の日本だと認めるしかないのかもしれませんね。
そういう自分の中の危機感を再確認するという意味では、この本を読んだほうがいいのかもしれませんね。
なにしろ、日本のトップに一番近い人が現時点、どう考えどう感じているのかが書かれているのだから。
私にとってある意味、ホラーより怖かったかも。
内容★★
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2010/10/05 (Tue) 21:58
文藝春秋
2010年5月
少年少女の凜々(りり)しい一瞬を切り取る名手による待望の時代青春小説が登場。山河豊かな小舞(おまい)藩、父代わりの兄を何者かに殺された新里林弥は友らに支えられ剣の稽古に励む日々を送るが、江戸から来た家老の息子・樫井透馬との出会いから運命が動きだす。やがて藩の政争と陰謀が少年たちをも巻き込み……。
最近、百田尚樹さんの「影法師」を読んだばかりなので、どうしても比べてしまいます。
そういうわけで、友情度でも、身分の違いによる壁の苦しさなどでもパワー不足な感じがしてしまいます。
決してつまらないわけではないのですが…。
兄を通しての、林弥と透馬の友情&ライバル関係の位置付けはなかなかよいと思いました。
内容★★★
2010/10/05 (Tue) 16:47
Marvel Comics
December 2002
Marvel Comics
January 2003
Marvel Comics
February 2003
Luke CageとIron Fistの頼みで、Hector Ayala(White Tiger)の弁護を引き受けるMatt Murdock。Reed Richards, Dr. Strange, Luke Cage, Daniel Rand(Iron Fist), Jessica Jones, Robert Diamondに証人として協力してもらうなどのMattの奮闘も及ばず、無実であるのに有罪となってしまうHectorだった。勿論判決に不服のHectorは、裁判所から逃走を試みるが…。
本格的裁判コミックといっても差し支えないほど、裁判のシーンが大半を占めるエピソードです。
てっきりMattの裁判かと思いきや、White Tigerなんてマイナーキャラの裁判でした。
この時点ででも6年ぶりの登場で、今までリタイアしてたとか。復帰そうそう警官殺しの犯人と間違えられるなんて、ついてない人ですね。
しかし、予想を上回るほどこのキャラの扱いは酷かったのです。
Heroes for HireとしてLukeとIron Fistが真犯人を探していたはずなのですが、間に合わなかったのか(そうは見えないのですが)、法廷ではそのことには触れませんでした。
結果、有罪となったWhite Tigerは暴走し、裁判所前で射殺という悲惨な結果に…。
なんともやるせないエピソードでした。
Mattが人前で正体を現すことを躊躇わなければ、White Tigerの暴走を止められた可能性があっただけに…。
"He ODed."という表現があったのですが、この動詞の"OD"は"overdose"の略だと私は判断しましたが、どうでしょう。
内容★★★★
難易度★★★
#32-40
#16-19, 26-50, 56-60
2010/10/05 (Tue) 10:48
産経新聞出版
2010年7月
どの人生、どの思いにもわしは泣いた。これは、わしが『戦争論』を書くにあたり、読んでは泣き、また読んでは泣いた「英霊の言乃葉」を初めて一般書籍化し たものだ。最期のその瞬間も「私」より「公」を思ったすごい日本人のたちの物語なのだ!――小林よしのり
靖国神社では昭和35年以 来、英霊たちの遺書、遺稿を毎月一通ずつ境内の鳥居横に掲げてきました。これは神社が発行する冊子「英霊の言乃葉」にまとめられ、現在九集まで出されてい ますが、靖国神社でしか買うことができませんでした。本書は靖国神社の全面協力のもと、その膨大な遺書や遺稿の中から小林よしのり氏が、現代の日本人に特 に伝えたいもの、残したいもの100編を選んで再編集し、初めて一般書籍化したものです。涙なしには決して読めない、そして、戦争とは何か、家族とは何 か、日本人とは何かを痛烈に訴える、この夏最大の話題書です。
勿論、文章どおりの解釈だけでも泣けるのは間違いありません。
が、「永遠の0」などを読んだ後だと、その裏に隠された無念までをも想像してしまい、悲しみは深くなります。
戦争終結後、冤罪で処刑された人たちもいたとか、まだまだ知らないことばかりなので、これからも勉強を続けたいと思います。
内容★★★★
2010/10/04 (Mon) 22:41
新潮社
2010年7月
代にもつながるキリスト教vs.イスラム教、その対立の原点。聖地イェルサレム奪還のための遠征はどう始まり、どう戦われ、どう破綻したのか――。複雑に絡み合う歴史背景をわかりやすく解きほぐし、美しい挿絵とともに壮大な物語へと誘い出す。「ローマ人の物語」に続く待望の新シリーズ「十字軍物語」の第一弾が登場!
「左右2ページで成る見開きページの左側の全面を使って、ドレの絵を紹介する。それで反対側になる右側のページだが、ここは上下に分け、上段には地図を載せ、左ページの絵に描かれたエピソードが展開した土地を、丸く囲むことで指し示す。そして、残った右ページの下段では、ごく簡単な解説を記すことにしたのである」(読者へ、塩野七生からより)
というわけで、約100点の絵と、本当にざくっとした十字軍の歴史の解説の本です。
雰囲気バリバリの絵で、シリーズへの期待が膨らみます。
まったく知識のない私にとって、おおよその流れを掴んでおくことができたのは大変嬉しいことです。
で、読み終わったら、もっと詳しく知りたくなっている自分がいました。
引き込み方が巧みですね、塩野さん。
内容★★★★