2010/06/18 (Fri) 00:12
東京創元社 ミステリ・フロンティア
2006年9月
【第7回本格ミステリ大賞〈小説部門〉受賞】
人間は、死んだらどうなるの?――いなくなるのよ――いなくなって、どうなるの?――いなくなって、それだけなの――。その会話から3年後、凰介の母はこの世を去った。父の洋一郎と二人だけの暮らしが始まって数日後、幼馴染みの亜紀の母親が自殺を遂げる。夫の職場である医科大学の研究棟の屋上から飛び降りたのだ。そして亜紀が交通事故に遭い、洋一郎までもが……。父とのささやかな幸せを願う小学5年生の少年が、苦悩の果てに辿り着いた驚愕の真実とは? 話題作『向日葵の咲かない夏』の俊英が新たに放つ巧緻な傑作!
*第3位『このミステリーがすごい!2007年版』国内編ベスト10
*第6位『2007 本格ミステリ・ベスト10』/国内ランキング
*第10位『週刊文春』「2006ミステリーベスト10」/国内部門
さりげなく読者を間違った方向に向かわせるのがうまいですね。
伏線もしっかり納得がいく形で回収されているし、よくできた小説だと思います。
理不尽な点は見つからず、読後感もすがすがしいです。
すべてを法に委ねるとなると、言いたくないことまで公表しなくてはならなくなるわけで…。
こういう解決方法も認めるべきなのかな、とも思ってしまいます。
推理だけじゃなく、深いですね、この本。
この本は、『向日葵の咲かない夏』の批判への、作者なりの解答のつもりなのだそうです。
『向日葵の咲かない夏』読んでないので、読まないと。
内容★★★★
PR
Comment