2011/05/23 (Mon) 19:05
角川ホラー文庫
1996年4月
賀茂由香里は、人の強い感情を読みとることができるエンパスだった。その能力を活かして阪神大震災後、ボランティアで被災者の心のケアをしていた彼女は、西宮の病院に長期入院中の森谷千尋という少女に会う。由香里は、千尋の中に複数の人格が同居しているのを目のあたりにする。このあどけない少女が多重人格障害であることに胸を痛めつつ、しだいにうちとけて幾つかの人格と言葉を交わす由香里。だがやがて、十三番目の人格「ISOLA」の出現に、彼女は身も凍る思いがした。第三回日本ホラー小説大賞長編賞佳作。
印象としては、「七瀬」+「エクソシスト」といった感じでしょうか。
デビュー作ですが、貴志さん独特の色はしっかり出ていたように思います。
現在に比べると、スリルや狂気はちょっと控えめな気もしますが、心理の描写が詳しく概ね楽しめました。
これで貴志さんの作品も制覇!
内容★★★★
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