2010/04/05 (Mon) 13:06
講談社ノベルズ
2009年12月
窓居証子は、人生を双六のように考えていた――その時々で、人生の転機が来て、いずれハッピーエンドの「上がり」がくると。そう思って、大学生活を送り、就職活動もしていたのだが、そんなに甘くはなかった。
えり好みしているうちに、就職浪人となり、挙げ句の果てにバイト先は倒産。マンションからは追い出され、絶体絶命となった証子は、叔父で超・人気小説家の窓居京樹の家に、半年間の期限で暮らすことになる。
京樹は、一風変わった小説家で、武家屋敷のような家に住み、「死ぬまで小説がかければそれでいい」と思っている。
そんな京樹のケータイに、京都府警から根深陽義なる謎の人物の身元引受人になってくれないか、という旨の連絡が入るのだが……。
何かと名前を聞く西尾維新さん。気になってはいました。
で、初体験。
突っ込みを入れた文章とか、言い換えての言葉の繰り返しとか、なかなか独特で面白い文体だと思いました。
この不景気の日本の情勢にあった就職難民を扱っている点も興味深く読ませていただきました。
ネットカフェも、私は行ったことがないので興味深かったです。
就職できないでいる証子の切実なる思いとかの描写はとても巧みで、かなり感情移入させられたのですが。推理小説としてはいかがなものでしょう。
私には推理の部分は余分に感じられました。証子のこの先のほうが気になって仕方ありません。
って、そうしたら、題名そのものが変わっちゃいますね。
でも、そうほうがいい気がします。
内容★★★
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