2010/04/05 (Mon) 12:23
徳間書店
2009年8月
弱小地方球団・仙醍キングスの熱烈なファンである両親のもとに生まれた山田王求。“王が求め、王に求められる”ようにと名づけられた一人の少年は、仙醍キングスに入団してチームを優勝に導く運命を背負い、野球選手になるべく育てられる。期待以上に王求の才能が飛び抜けていると知った両親は、さらに異常ともいえる情熱を彼にそそぐ。すべては「王」になるために――。人気作家の新たなるファンタジーワールド。
伝記というより、おとぎ話な感じですね。語り方も。
作者の言うとおり、確かにいままでの作品とは毛色が違うようです。
なので、凝ったプロットなどを期待すると肩透かしを食らうかもしれません。
文章が巧みで、一気に読ませるところは変わりませんが。
人より才能があること、一つのことにすべての情熱を傾けることは、とてもうらやましいことだと私は思っていたのですが、どうやらそうでもないようです。
この主人公を見ていると、とてもじゃないですが、幸せそうには見えないのです。
幸せについて、人の生きる目的において、またもや考えてしまう私でした。
内容★★★★
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