2011/03/14 (Mon) 12:03
講談社
2010年12月
『神の棄てた裸体』『絶対貧困』で世界の奈落を追ったノンフィクション作家・石井光太が初めて手掛けた衝撃の国内ルポルタージュ!
日本人初のエイズ患者報告から25年。治療法の確立によって、決して「死の病」でなくなったが、HIV感染者は静かに広がっている。
世間から「忘れられた」2万人の日本人HIV感染者は、宣告後の人生を、どう生きているのか?
告知、恋愛、家族、出産――それぞれの人生に重くのしかかる「HIV」というウイルス。100人を超える感染者の現実を克明に取材した33歳の著者が出会った現実。本格書き下ろし!
「HIVに感染していたの……検査でそう言われた……お願い、あなたも調べてもらって。あなたにうつっているかもしれない」
「私は、いまだに試されているんですよ。今もエイズはどこかで生きていて、私がどう苦しむか、悩むか、嘆くかをじっと見詰めているんです」
(本文より)
HIVで死亡する確率はほとんどないということ、HIVに感染するということそのものより、精神的なダメージがいかに大きいのかを学びました。
様々な立場や考え方が取材されていて、考えさせられました。
ただ、幸せな人と不幸せな人を交互に描くという対比は、ちょっと演出過剰な気がしないでもないです。
内容★★★★
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