2011/05/31 (Tue) 09:47
宝島社文庫
2011年2月
史上初! 最終候補にダブルエントリーされ、「こっちを読みたい!」という声が続出した話題作。『さよならドビュッシー』『おやすみラフマニノフ』に続く中山七里の最新刊。『このミス』ファン待望の作品が、満を持して登場!
マンションの13階からフックでぶら下げられた女性の全裸死体。傍らには子供が書いたような稚拙な犯行声明文。これが近隣住民を恐怖と混乱の渦に陥れる殺人鬼「カエル男」による最初の凶行だった。警察の捜査が進展しないなか、第二、第三と殺人事件が発生し、街中はパニックに……。無秩序に猟奇的な殺人を続けるカエル男の正体とは? どんでん返しにつぐどんでん返し。最後の一行まで目が離せない。
サイコサスペンスかと思いきや、犯人はともかく、推理物にしてはやけに詳しい刑事の人物描写、結構長いアクション描写や暴動の様子、音楽療法の詳しい説明等々…。
かなりいろいろな要素が詰め込まれた本でした。
市民の反応には、今の日本ではどうかなと思わなくもなかったけれど、心情的にはわかります。
過去を引きずる主人公は好きだし、ラストの展開は読め気味だったけれど、バラエティに富んでいてなかなか楽しめました。
内容★★★★
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