2009/10/23 (Fri) 10:50
2003年4月
兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とは――。溢れくる未知の感動、小説の奇跡が今ここに。
今まで読んだことのない、不思議な感覚の小説でした。
テーマがテーマだけに、暗く沈みがちなところを明るく持っていっているのが素晴らしかったです。
そして、深刻なことを明るくいえる、その強さの尊さを教えられたような気がします。
私は、これは推理小説とは位置付けていません。
そんなジャンルで括ることはできないと思います。
父、春、黒澤さん…。
魅力的な登場人物が織りなすこの物語は、この作者にしかできないのではないでしょうか。
伊坂さんの書いた本、すべて読んでみたいですね。
映画化もされているようです。
どうなんでしょうか。機会があれば観てみるつもりです。
内容★★★★
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