2009/06/05 (Fri) 01:50
講談社
2008年10月
検索から、監視が始まる。
漫画週刊誌「モーニング」で連載された伊坂作品 最長1200枚
岡本猛はいきなり現われ脅す。「勇気はあるか?」
五反田正臣は警告する。「見て見ぬふりも勇気だ」
渡辺拓海は言う。「勇気は実家に忘れてきました」
大石倉之助は訝る。「ちょっと異常な気がします」
井坂好太郎は嘯く。「人生は要約できねえんだよ」
渡辺佳代子は怒る。「善悪なんて、見る角度次第」
永嶋丈は語る。「本当の英雄になってみたかった」
「魔王」の続編。
「魔王」の50年後ということで世界観もそのままに、二人ほど「魔王」のキャラクターも出てきます。
難しいテーマに正面から取り組んでいます。
そして、「魔王」よりさらに面白くなっています。
普段、何となく疑問に思っていることを、よくここまで文章化したものです、とまず感心。
そして、細かいところまでよく考えて作られています。
「魔王」の完結編といった位置づけでしょうか。
2冊をセットと考えると、「魔王」の評価も上げねばならないですね。
コミカルでスリリングですが、扱ってるテーマはかなり深刻です。
そして何より多佳子の存在。
結局、その正体は詳しく書かれてはいませんが、とても魅力的なキャラだと思いました。
内容★★★★★
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