2010/10/08 (Fri) 18:59
文藝春秋
2010年7月
「俺には感情がないらしいんだ」。生徒からの絶大な人気を誇り、職員室やPTAの間でも信頼の厚い教師、蓮実聖司(はすみ・せいじ)。好青年の貌(かお)をもち、高いIQを誇る蓮実の正体は、決定的に他者への共感能力に欠けた反社会性人格障害(サイコパス)だった――。暴力生徒やモンスターペアレント、集団カンニングに、淫行教師。現代の学校が抱える病理を自らも内包する私立学園に起きた惨劇とは。ピカレスクロマンの輝きを秘めた、狂気と戦慄のサイコ・ホラーの誕生です。
感情がないため、自分にとって都合の悪い人たちを、怒るわけでもなく怨むわけでもなく、淡々と用意周到に始末していく主人公。
多分、なぜ自分が殺されたのか、わからない人も少なくはないはず。
これって、本当に怖いですよね。天災に近い?
そこまでのつもりはなかった、なんてことも淡々と言ったりするからなお怖いです。
過去には感情らしきものも芽生えた兆しもあったみたいだし、なぜだか憎めない蓮実先生の行方が気になります。
内容★★★★
PR
Comment