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2010/09/13 (Mon) 20:42

PHP研究所
2010年5月

映画「ボックス!」の原作者・百田尚樹が、再びボクシングを題材に筆をとった。
1960年代、日本ボクシングの最も熱くて輝ける季節
――伝説の名チャンピオン・ファイティング原田とライバルたちの激闘の軌跡を描いた『リング』である。
主要4団体に17階級がある現在と違い、当時は1団体8階級のみ。
その座をめぐる闘いは、今とは比べ物にならない。
そして敗戦の記憶も生々しい当時、2つの拳だけで世界に挑むこのスポーツが全国民を熱狂させた。
時代の高揚感のなかで躍動し、19歳でフライ級王者となった若者は、
その後「黄金のバンタム」と呼ばれたエデル・ジョフレを破って2階級制覇、スターダムへと駆け上がる……。
想像を絶する過酷な減量と、強豪たちとのギリギリの勝負。
試合場面の描写は、『ボックス!』にまさるスピード感と臨場感。
日本の青春、選手たちの青春の勃々たる熱気がストレートに胸を打つ感動長篇!

1960年代、リングという四角い小さな戦場で、2つの拳だけで世界をつかもうとした若者たちに多くの日本人が熱狂した。その中心にいた一人のボクサー。19歳でフライ級王者となり、22歳で「黄金のバンタム」エデル・ジョフレを破って二階級制覇、26歳でフェザー級王座に挑戦し「幻の三階級制覇」で生ける伝説となったファイティング原田―。時代の高揚感の中で躍動し、命を削ってぶつかり合った原田とライバルたちの激闘を、スピード感と臨場感あふれる筆致で描いた傑作ノンフィクション。





著者の限りない、ボクシングへの愛情がひしひしと伝わってきます。
なるほど、だから「ボックス!」なんていう名作ボクシング小説を書けたわけだ、と納得でした。
ファイティング原田を中心に、その時代の様々な選手のことや、ボクシングのシステムについても詳細に書かれていて、一気にボクシングに詳しく慣れたような気になれます。
ただのノンフィクションに留まらず、試合の解説は臨場感があり、読みやすく、興奮もしました。
肉体も大事ですが、頂点に立つには、とてつもない精神力が必要なのですね。

内容★★★★


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