2010/04/17 (Sat) 10:35
東京創元社 ミステリ・フロンティア
2009年6月
取り柄と言えるのはきれいな空気、夕方六時には「グリーンスリーブス」のメロディ。そんな穏やかな田舎町で起きた、惨たらしい美少女殺害事件。犯人と目される男の顔をどうしても思い出せない4人の少女たちに投げつけられた激情の言葉が、彼女たちの運命を大きく狂わせることになる──これで約束は、果たせたことになるのでしょうか?
「告白」で一躍有名になった湊かなえさんの本。
私は未だ「告白」読んでないんですよね。
この本は、章ごとに事件に関わった人たちが、手紙やスピーチ、その場での会話などで語っていく形で事件の全容が明らかになるという構成になっています。
調べてみると、「告白」も似たようなスタイルらしいです。
人は、その言葉がどれだけ他人に影響を及ぼすかなんて考えずに話してしまうものです。
その個人個人のとらえ方、対処の仕方など、うまく描かれていると思いました。
ただ、負の要素が強すぎるのか、感情移入しにくいというのか、あまりひきこまれる感じではなかったです。
よくよく考えてみると、みんな、自分が救われたかっただけなのか、と気付き、この本ってあなどれないかも、と思い始めました。
内容★★★★
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