2009/09/01 (Tue) 11:05
講談社文庫
2000年5月
すべてのミステリの総決算……。究極の連続不可能犯罪を企む天才犯罪者が、陸の孤島で「幻影城殺人事件」を演出する。 作家・江戸川乱歩と同じ本名を持つ富豪が、生涯を賭して築いた幻影城。美しい湖の小島に浮かぶ紅の城は、様々な趣向が凝らされた「異形の館」である。推理作家たちが秘境を訪れる。――老いた探偵が惨劇に引き寄せられた時、舞台は整い、物語が始まる。作家の1人が執筆する推理小説が、現実世界を侵蝕し、虚構が世界を包む。虚無の深淵に在る闇の水脈(みお)から惨劇が生じ、空前の事件が幕を上げる。装飾的な不可能犯罪が繰り返される。屍は日を追うごとに増えていく。推理小説のありとあらゆる構成要素をすべて制覇すべく犯行を続ける「犯人」――その正体は、限られた「登場人物」の中の1人!事件を支配する犯人の武器は、その天才と「言」の魔力。ひたすら「言」が「迷」い続ける「謎」の山に挑むのは、言と謎を極めた推理作家の集団、百戦錬磨の警察精鋭捜査陣、犯罪捜査のプロフェッショナルたるJDC(日本探偵倶楽部)の名探偵チーム……そして「読者」――「君」自身。神出鬼没、史上最凶の天才「真犯人」、その名は「芸術家」!物語の覇者たる「神」は誰か?「真犯人」の究極の正体は!?旧き約(ちぎり)に操られた世紀末の探偵神話を語る「僕」とは!?JDCの切り札・九十九十九(つくもじゅうく)が、決して解けない世界の秘密――「神の理」――を悟る時、匣の中の物語は幻魔作用(ドグラ・マグラ)を失い、世界は暗黒の死の館から、めくるめく虚無の彼方へと飛翔する。時の輪が完成する最後の一行。終焉を迎えた世界に「読者」=「君」は何を読む?
「ジョーカー」下巻。
しばらく時間が取れなかったため、3か月以上かかってしまいました。
う~ん、これは読者を選ぶんではないでしょうか?
すっきり、はっきりした結末を求めるならば、読むべきではないのかもしれません。
言いたいことは少しだけ分かるような気がしないでもないですが、私には納得がいっていないのも事実です。
既存の推理小説の形を想定して読むと、裏切られた気分になるかもしれません。
それとも、単に私のレベルが低いだけかもしれませんが。
ただ、「コズミック」の下巻にまだ続いているようなので、そちらで納得させてもらえるかもと、ささやかな期待を捨てきれずにいます。
言葉遊びが多すぎなのも私には性に合わないようです。
すごいと思う前に、ここまでやるの?という意識が働いてしまいます。
構えて読むほうではないので、読み返したり、数えたりするのもなんだかわずらわしく思えてきて…。
リアル感も損なわれてしまうような気もします。
ただ、キャラ設定は大好きです。
覚え易い名前と特徴ある必殺技。
このキャラたちが活躍する普通の小説が読みたいです。
内容★★
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