2009/06/13 (Sat) 00:21
講談社文庫
2000年4月
「1年に1200人を密室で殺す」警察に送られた前代未聞の犯罪予告が現実に。1人目の被害者は首を切断され、背中には本人の血で「密室壱」と記されていた。同様の殺人を繰り返す犯人「密室卿」の正体とは?推理界で大論争を巻き起こした超問題作。第2回メフィスト賞受賞。
「コズミック世紀末探偵神話」を改題し、2分冊にした上巻。
文庫化にあたり、2冊に分冊したのは、読む順番に作者の意図があるからのようです。
「清涼IN流水」すなわち、「流→清→涼→水」と読むと「生涯で未体験の刺激」が得られるそうです。(まえがきより)
形としては、「コズミック」の上下巻の間に「ジョーカー」の上下巻を読むという形ですね。
私はこれを試そうと思っています。
この本を読もうと思ったきっかけは3つあって、この変わった読み方に惹かれたのが、動機のひとつです。
あと、マンガ「探偵儀式」のキャラ設定が気になったのと、この本の感想が賛否両極端なことですね。
今、この前半部分を読み終えて、本当にこのトリックは解明されるのかどうかということが心配になってきました。
だってすでに19の密室で19人殺されているのです。
本当にいろいろな状況の密室が考えられていて、それだけでもかなり感心してしまいました。
しかも私はまったくトリックに見当がつかないのです。
この上巻でJDCの探偵がちゃんと登場するのは最後の章のみです。
しかも被害者になってしまうという…。
その被害者は、「探偵儀式」にも登場するあの人です。
ということは、探偵儀式は、これよりも前の時代設定?
いいえ、向こうでは九十九十九とか死んじゃうから、やっぱりパラレルワールド?
う~ん、ちゃんと全部読むまでは判断しかねますね。
文庫で考えると、この「コズミック」と「ジョーカー」であと3冊。「カーニバル」が全5冊。「彩紋家事件」が3冊。先、長っ。
この上巻を読み終わった時点ではかなり面白いです。
私の想像をはるかに超えたスケールで楽しませてくれてます。
裏切られるかもという不安がまったくないかというと嘘になりますが、続きが気になって仕方がないのは本当です。
内容★★★★
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