2011/05/09 (Mon) 09:47
幻冬舎
2011年3月
六十歳を過ぎ、異常に物忘れが激しくなった母。インターネットで症状について調べるが、恐れていた「アルツハイマー」とは明らかに違う。だが、安堵したのもつかの間、長男や次男に、ありえない発言を繰り返してしまう。
「私、みんなのこと忘れたくないのに」。その一言を最後に、母はそれまでの母ではなくなった。やがて、多額のローン、生活破綻、親への不信、子への依存。“当たり前の家族”に隠されていた問題が表面化する……。
否応なく突きつけられる「家族とは?」という問い。そのとき、父は、母は、二人の息子と、その妻は? 一つの命が尽きかけたとき、新しい家族の物語が始まった!
よい本でした。
母の病気をきっかけに、家族がそれぞれ真剣に、いろいろなことに向き合い始める姿がリアルでした。
弱い面もさらけ出し、本音もぶつけ合い、互いに支え合い…。
家族といえど、何かきっかけがないと、ちゃんと向き合うことはないのかも、と考えさせられました。
父親がすべての過ちを認め、長男の嫁に頭を下げるシーンが一番印象的でした。
内容★★★★★
PR
Comment