2010/04/19 (Mon) 11:54
メディアファクトリー
2010年1月
この家、あたししかいないのに、人がいっぱいいるような気がする…。ようこそ、丘の上の幽霊屋敷へ。恩田陸が描く、美しく不穏なゴーストストーリー。小さな丘の上に建つ二階建ての古い家。この家は、時がゆっくり流れている。幽霊屋敷と噂されるその家にすむ女流作家は居心地のよいこの家を愛している。血の海となった台所、床下の収納庫のマリネにされた子どもたち……。いったいこの家にはどんな記憶が潜んでいるのだろう。幽霊屋敷に魅了された人々の美しくて優雅なゴーストストーリー。恩田陸が描く幽霊屋敷の物語。ラストには驚愕の書き下ろし短編が!
恩田陸さんの小説は「夜のピクニック」しか読んでいなかったので、この本を読み始めて、ホラーな感じに驚きました。だって、表紙もそんな感じしませんよね。
予備知識なしで読むと、こういう驚きがあるのはうれしいです。そのせいでハズレを引いてしまうこともありますが。
後半に進むにつれ、怖さはなくなって、むしろ幽霊に親しみを感じるようになっていくのですが、なるほどこういう解釈もあるのだと妙に感心してしまいました。
見方を変えれば、生き易くも生き難くもなる。ようは自分次第。そういうことではないでしょうか。
内容★★★★
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