2010/05/26 (Wed) 01:25
講談社
2004年5月
「俺たちは奇跡を起こすんだ」独自の正義感を持ち、いつも周囲を自分のペースに引き込むが、なぜか憎めない男、陣内。彼を中心にして起こる不思議な事件の数々―。何気ない日常に起こった五つの物語が、一つになったとき、予想もしない奇跡が降り注ぐ。ちょっとファニーで、心温まる連作短編の傑作。
伊坂幸太郎さんらしい、爽やかな読み心地の本でした。
破天荒な言動や発言で、尊敬されているようには見えない陣内ですが、ときにハッとさせられることを言うから、それがまた良いですね。
たとえば、「そもそも、大人が恰好良ければ、子供はぐれねえんだよ」とか。
目の不自由な長瀬にも、何の気遅れもせず、まったく普通の態度で接することのできる素晴らしい人でもあります。
こんな知り合いがいたら楽しいだろうな、となんだか物語の登場人物がうらやましくもあります。
横道世之介君とはまた違ったタイプの、人の心に何かしら残していくタイプですね。
何しろみんな、人生が楽しいって感じがうらやましいです。
内容★★★★
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