2010/06/22 (Tue) 00:39
朝日新聞出版
2010年4月
近々の閣僚入りを確実視されていた国会議員・矢島誠一は、東京地検が彼の家宅捜索を行う当日の朝、謎の自殺を遂げた。真相を探る特捜部特殊直告一班の湯浅と安見は、自殺の数日前から矢島の個人情報が大量にネットに流れ、彼を誹謗する写真や動画が氾濫していた事実に辿り着く。匿名の人間たちによる底知れぬ悪意に不安を覚える二人だったが、やがて彼らにも、犯人による執拗な脅迫が始まる……。
携帯電話にクレジットカードに監視カメラ、Twitter 、mixi…。いろいろなところに個人情報が残されていることに改めて気づかされ、うすら寒いものを感じました。
確かに大掛かりな組織によりすべてを握られてしまえば、個人の情報や行動なんていとも簡単にわかってしまうでしょう。まさに情報化時代です。
そしてもう一つ怖いのは、情報操作。
たとえデマであろうとも、それがスキャンダラスな情報ならば、あっという間に広まり、誹謗中傷の的になってしまいますね。そして、それを止める手立ては殆どない…。
ストーリー的にはオチも含めちょっと読めちゃった感がありますが、便利性ばかりに目が向きがちな情報化時代の弊害を知るうえでは、素晴らしい本だと思います。
内容★★★★
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2010/06/21 (Mon) 19:09
WildStorm Productions
July 1999
WildStorm Productions
August 1999
単独でGamorra島に潜入するMidnighter。彼がそこで見たものは―。
一方、次のターゲットがロサンジェルスだと割り出した残りのメンバーは、先に到着し待ち構えるも、400人という圧倒的敵の数に苦戦を強いられることになる…。
魔法により、一気に半数を殲滅してしまうThe Doctor。不安定で完全には当てにできませんが、ある意味最強といえるかも。
Engineerは戦闘向きではない感じでしたが、なかなかどうしてこちらも強いです。
Apollo, Swift, Jack Hawkamoor, Midnighterは肉弾戦向きなので、数で押してくる敵にはちょっと不利に見えました。
リーダーJenny Sparksは、稲妻を操るのでやはり強いです。
個人的には、Midnighterの台詞がカッコよくて好きですね。
内容★★★★
難易度★★★
#01-08
#01-12
2010/06/21 (Mon) 16:38
WildStorm Production
May 1999
Wildstorm Productions
June 1999
突然攻撃を受けるモスクワ。短時間で街の大半は壊滅してしまう。
Stormwatchが存在しない今、地球を護るものはいなくなってしまった…。
しかし、7人の勇者が再び立ち上がり、次のターゲットとなったロンドンでテロリストたちに対抗するのだった…。
ライターにWarren EllisやMark Millarが参加しているので気になっていたシリーズ。
Volume 1は全29話。#01-12はWarren Ellis、#13-29はMark Millarが担当しています。
この前作に"Stormwatch"というのがあり、キャラクターもそこから移行しているそうです。まあ、読まなくてもいけるだろうと、私は読んでいないです。(知らずに読んでしまったというのが実情ですが。)
メンバーの7人は、
Apollo, "The Sun King"
The Midnighter, "Night's Bringer of War"
The Engineer, "The Maker"
The Doctor, "The Shaman"
Jack Hawksmooor, "The God of the Cities"
Swift, "The Winged Huntress"
Jenny Sparks, "The Spirit of the Twentieth Century"
さすがのWarren Ellis。キャラの完成度は高いです。
モスクワやロンドンの破壊と、スケールの大きさとスピーディーな展開がカッコイイです。
テロリストの本拠地は、アジア大陸から少し離れたGamorra島。指導者はKaizen。
本拠地を発見するまでには至ったのですが、フォースフィールドを張られてしまったため、一時撤退というところです。
内容★★★★
難易度★★★
#01-08
#01-12
2010/06/21 (Mon) 11:44
Image Comics
August 2009
Image Comics
August 2009
Image Comics
October 2009
Brain Trustに、Myriadが変貌したWhiptailと、苦戦を強いられるDynamo 5。そして町でもWhiptailの大群が暴れまわっているとの知らせが。絶体絶命のピンチに、Maddieは思いもかけない判断を下した…。
MaddieはBrain Trustと取引をします。Whiptailから人間に戻す血清を作ってくれたら、このTower Cityから出て行く限り手出しはしないと。5人の科学者の家族たちもこの町にいるから、成立した取引です。まだ人としての心は残っていたようです。
Synergyの記憶を甦らせたGideon神父は、実はMaddieの息子でした。MaddieがCaptain Dynamoと恋に落ちる前の、前夫との。
その後前夫は酒に溺れ死んでしまい、捨てられたことと父の復讐のため、MaddieとDynamo 5を狙っていたのでした。Dynamo5を仕留めたら、母を助けてやるといって、Synergyを操って。
F.L.A.G.から盗んだ特殊な銃で、Dynamo 5を撃つSynergy。Dynamo 5は全員、特殊能力をなくしてしまいます。
で、なんとか銃を取り返し、もう一度銃を撃つと、メンバーの能力は入れ替わって発現します。それにより、コードネームも変更になるようです。
Scrapは透視とレーザービーム…Supervision
Myriadはテレパシー…Wraith
Scatterbrainは飛行能力…Ramjet
Visionaryはスーパーパワー…Smasher
Slingshotは変身能力…Menagerie
弊害としてはいまのところ、Myriadが人間の姿に変身できなくなり、異星人の姿のままになってしまったことと、Slingshotが動物にしか変身できないことです。
F.R.A.G.の中で、Dynamo 5に代わるチームを画策する動きがあるようだし、新生Dynamo 5の活躍もこれからようやくってところですが、残念ながら半年以上この続きはリリースされていません。
内容★★★
難易度★★
#0 + #20-25
2010/06/20 (Sun) 08:27
角川書店
2009年4月
精神科医の「私」は、患者の不可解な自殺衝動が気に掛かっていた。
患者には、「死にたい」という欲動がないのに、頻繁に自殺衝動が生じているのだ。
何かが脳に作用しているのか。
脳には本来、自殺衝動があるのではないかと考え治療を重ねた「私」は、ある衝動に駆られ―。
命を巡る闘い、勝つのはどちらか。
広告業界と自殺に関する心理学に詳しく、しかもわかりやすく、勉強になりました。
相変わらずの膨大な量の参考文献です。
ストーリー的にも、展開が読めず、サスペンス風で楽しめました。
自殺衝動を感じたことはいまのところありませんが、これを読むと誰がいつなってもおかしくはないのだなと思いました。
私もたまに普段の生活に突如の違和感を感じたり、本当は気づかないうちに自分の態度がおかしくなっているのではと思うところもあるので、共感できる部分もありました。
終わり方も良かったと思います。
「生まれてきた者は必ず死ぬ。生と同じ数だけ死があった。だから、生と死は等価なんです」
「あなたは、時と場所を選んで生まれて来ましたか?違いますよね。ということは、生と死が等価である以上、死ぬときも、人は時と場所を選べない。つまり、あなたに自由に死ぬ権利はない」
…納得してしまいました。
内容★★★★★