2010/10/15 (Fri) 09:33
角川書店
2009年7月
「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか? 咬みません。躾のできたよい子です」
「 ――あらやだ。けっこういい男。」
ある日、道ばたに落ちていた彼。
「樹木の樹って書いてイツキと読むんだ」。
さやかが彼から聞いたのは、それだけ。でも、それで充分だった。二人の共同生活は次第にかけがえのない日々となっていく―― 花を咲かせるよう、この恋を育てよう。
野に育つ草花に託して語られる、有川作品いちばんの特濃ベタ甘ラブストーリー!!
こちらは「フリーター、家を買う。」とは打って変わって、最初から幸せムード全開です。
あまりに理想的なシチュエーション。それはもうメルヘンの世界といってもいいのかも知れません。
読んでいて幸せな気持ちにさせてくれる作家で、有川浩さんの右に出るものはいないと私は思っています。
幸せはお金じゃない、というのをしみじみと実感させてくれます。
いいなあ~、この本。
いつの間にか失くしてしまったピュアな気持ちが甦ってきた気にさせてくれます。
おまけだけは、「フリーター、家を買う。」のほうが勝ちかも。
内容★★★★★
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2010/10/14 (Thu) 19:57
幻冬舎
2009年8月
「母さん死ぬな―」へなちょこ25歳がいざ一念発起!?崩壊しかかった家族の再生と「カッコ悪すぎな俺」の成長を描く、勇気と希望の結晶。
有川浩さんの本、全部読むと誓ってから、ようやく3冊目。
あれ?今回何か変ダゾ?
主人公もその父親も近所の人も、なんかやな奴ばっかり。
読んでいて気持ちよくなるのを期待していたのに、むかつく一方。
平行して読んでいる「植物図鑑」とは大違いです。
母親は重度の欝にかかるし、理解のない父親、ろくに仕事もしていない息子…。環境も最悪です。
なんて心配は無用でした。
主人公・誠治の成長物語だったのですね。
後半は別人のような成長を見せる誠治が気持ちいいです。
いい人たちもたくさんでてきます。
人ってやっぱり、何かがないと変われないのですね。
でも逆に言えば、人は変わることが出来るってことですよね。
「昔、母さんがどんな顔して笑ってたか忘れないでくれよ。こんなもんでいいだろうとか家族に見切りつけないでくれよ。あの人、近所であんなに辛いことに耐えながら、家族と一緒のときは幸せそうに笑ってたんだぜ」
「心が弱いからじゃないんだよ。心が弱い人が、家族に気づかせて嫌な思いをさせないように、たた一人で二十年も近所の嫌がらせに耐えられるのか?母さんは俺たちのためにずっと一人で耐えてたんだ。二十年俺たちを守って折れた人間を父さんは心が弱いって言えるのか?俺は言えないよ。俺はせめて、母さんがまた笑ってくれるようになってほしいよ」
なんて、親不孝だった誠治が泣かせるようになるのですから。
あとがきに
「バカで怠惰な自分を取り繕うのはバカで怠惰であることよりカッコ悪い、ということに気づくのはけっこう後になることが往々で…」
なんて書いてありましたが、胸に沁みました。その通りだと思います。
ドラマでは二宮和也くんが誠治役をやるようですね。確かに、違和感ないかも。
ヒロイン千葉さんは、香里奈さん。
でも小説ではかなり後にしか登場しないので、ドラマではそこらへん、変更するんでしょうね。
ほら、やっぱりいい気分にさせてくれる本でした。
絶対全部制覇するぞ~、と改めて誓う私でした。
内容★★★★★
2010/10/14 (Thu) 15:27
Marvel Comics
June 2004
Marvel Comics
July 2004
Ben UrichがMattを発見してから9日が過ぎた。Foggyの支援もあり、ようやく復活したMatt。再びDaredevilとなったMattは、Luke Cage, spider-Man, Iron Fistと共に、ヤクザのアジトに乗り込む…。
"King of Hell's Kitchen"編・後半。
久々に戦うシーンがあります。
圧倒的な強さを見せる4人の戦いが、カッコイイです。
ちなみにJessicaの妊娠はこの時期のようです。そういう会話がありました。
戦いが終わり、
「かわいい妻が待ってるんで帰るわ」
と立ち去るSpider-Man。
驚くLukeとIron Fist。
Spider-Manをゲイだと思っていたようです。これには笑っちゃいましたね。
Mattがおかしくなった原因であるKarenの死のことをMillaに話してしまうFoggy。
結婚もそのせいなのかとMattに問い詰めるMilla。
正直に、わからないと答えてしまうMatt。
「わたしはこんなのを望んだわけじゃない」
Millは去ります…。
内容★★★★
難易度★★★
#56-60
#16-19, 26-50, 56-60
2010/10/13 (Wed) 15:40
Marvel Comics
March 2004
Marvel Comics
April 2004
Marvel Comics
May 2004
MGH(Mutant Growth Hormone)を使用した日本のヤクザ100人を相手に、ただ一人で戦うMatt Murdock。FBIの介入により争いは収まったものの、大怪我をしたはずのMattの姿は見当たらなかった…。
Mattが姿を消し1年半が過ぎた。Mattに会いたい一心のMillaはBen Urichに連絡をとる。だがBenもMattの行方を知らなかった。そんなBenにMillaは衝撃な告白をする。密かにMattと結婚していたことを…。
Brian Michael Bendis復活の"KING OF HELL'S KITCHEN"編・全5話・前半。
まったく予想外の展開を見せます。これはただのヒーローもののコミックスではないですね。
Mattの捜索に乗り出したBen Urich。
辿り着いたのはNight Nurseのところ。
Mattはそこに入院していたのでした。まだベッドから立てない様子です。
Kingpinになることを宣言したこと、Millaと結婚したこと、Daredevilにならないこと…。
すべてはKarenが死んでからおかしくなっている。そうBenは考えているようです。
Mattは精神をやられている(Nervous Breakdown)と…。
内容★★★★
難易度★★★
#56-60
#16-19, 26-50, 56-60
2010/10/12 (Tue) 22:59
文藝春秋
2010年7月
生徒に絶大な人気を誇り、PTAや職員の間でも抜群に評判のいい教師が
反社会性人格障害(サイコパス)だったとき、惨劇へのカウントダウンが始まった。
英語科教諭・蓮実聖司、32歳。
暴力生徒や問題父兄、淫行教師など、現代の学校が抱える病理に骨まで蝕まれた私立高校で、彼は何を行ったのか。
高いIQをもつ殺人鬼は、“モリタート”の旋律とともに犯行を重ねていく。
読み出したら止まらない勢いがありました。
それはこの特異なキャラクター蓮実聖司にすべてはあると思います。
憎しみでも快楽でもなく、淡々と計算だけで人を殺していく…。
そのくせ、社会を憂えたりして、なんとも背筋が寒いです。
強烈なキャラですね。
現実にいたら、とんでもなくイヤですが、魅力的であることも間違いないと思います。(あくまでフィクションとして)
物語的には多少盛り上がりの点で拍子抜けの感もなくはないですが、このキャラに出会えただけでも満足の本でした。
きっとまたどこかで登場するはずですから…。
内容★★★★