2009/12/24 (Thu) 10:56
2009
監督:中村義洋
出演者:竹内結子、阿部寛、堺雅人、羽田美智子、山本太郎、高嶋政伸
上映時間:123分
「チーム・バチスタ事件」を解決に導いた(と思われている)東城大学付属病院の窓際医師・不定愁訴外来の田口公子(竹内結子)は、院内における諸問題を扱う倫理委員会の委員長に図らずも任命された。
そんな彼女の元に、一通の告発文書が届く。その内容は『救命救急の速水晃一センター長(堺 雅人)は医療メーカーと癒着している。看護師長は共犯だ』という衝撃的なものだった。
時を同じくして、告発された医療メーカーの支店長が院内で自殺する、という事件が起こる。またもや高階院長(國村 隼)から病院内を密に探るように命を受ける田口。
そこに骨折をした厚生労働省の切れ者役人・白鳥圭輔(阿部 寛)が運び込まれ、二人は嬉しくもない再会を果たす。実は白鳥の元にも同様の告発文書が届いていた…
―田口先生、今回も仕方なく、あなたを助けることになりました。―
救命救急の速水センター長は“ジェネラル・ルージュ(血まみれ将軍)”の異名を持つ男。切れ者だが、冷徹で非情な速水にはよからぬ噂も多かった。彼が主張するドクターヘリの導入も、それが何かしら彼の利益になるからだと陰口をたたく者もいるくらいだ。
「支店長は自殺ではなく殺人だ!そして速水は告発通り収賄をしている!」そう口走る白鳥の言葉に田口は首を捻りながら、凸凹コンビの珍妙な捜査が始まる。
徐々に明らかになる院内の複雑な人間関係、速水のある秘めたる思い…。
“ジェネラル・ルージュ”の背後に隠された驚きの事実とは…?
いやあ、面白かったですねぇ。予想以上でした。
私は原作も読んでいなければ、この映画の前作に当たる「チーム・バチスタの栄光」も観ていません。お恥ずかしながら。
それでも十二分に楽しめました。登場人物がわからないなどということも一切ありませんでした。こういう「前作を見なくても」的なつくりは好感が持てますね。
最近の複雑化する病院の仕組みなどもわかり、大変勉強になりました。
同じ病院内でも、各科がまるで競合店みたいで大変なんですね。
医者は患者以外のことも考えなくてはいけないのですね。そうでないと、その科の廃止の可能性さえも出てくるとは…。
理想の医療なんてものが、遥に遠い現実を突きつけられた気がします。
田口・白鳥シリーズとなっていますが、私は今回の主演は堺雅人さんだと思います。そしてその迫真の演技には息を呑みました。素晴らしいですね。
他の方々も素晴らしい演技で、それだけでも見ごたえがあります。
演出は多少過剰かな(例えば、ヘリが一斉に飛んでいる場面とか)と思う場面もありましたが、素晴らしい映画であることは間違いないと思います。
余談ですが、最後の方で少しだけ登場する玉山鉄二さん、佐野史郎さんなどは、おそらく前作に出ていたんだなと、観ていなくてもピンときました。
原作は元々「ナイチンゲールの沈黙」の中のお話だったようで、長すぎるという編集部の意向から2作に分離したそうです。
なので、この「ジェネラル・ルージュの凱旋」と同時進行している「ナイチンゲールの沈黙」がとっても気になります。
この作者・海堂尊さんによる「田口・白鳥シリーズ」は現時点では、
チーム・バチスタの栄光
ナイチンゲールの沈黙
ジェネラル・ルージュの凱旋
イノセント・ゲリラの祝福
と4作あるそうです。是非読破したいところです。
映画とドラマの「バチスタ」も気になるし、とにかく時間が欲しいですね。
内容★★★★★
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