2010/09/15 (Wed) 19:09
小学館 ビッグコミックス
2010年5月
現代のリアル借金地獄絵図、コミックス第18弾!
丑嶋を「カオルちゃん」と呼ぶ幼なじみが現れる。
その男は、嵐を呼ぶ男か!?
丑嶋の正体に迫る新シリーズ、スタート!!
闇金カウカウファイナンスで忠実な丑嶋の部下、柄崎と加納。
その絆は中学時代に結ばれた!
中坊ウシジマが大暴れ、新たな伝説が…夜露死苦!
週刊ビッグコミックスピリッツ大反響連載中!
「このマンガがすごい!2010」オトコ編第13位ほか話題沸騰!
コミックス第18弾!
今回も、お金を借りる事を軽く考えている人たちが餌食に…。
また、社会的弱者からさらに搾取する組織が…。
一度入ったら抜け出せない構図は、さながら地獄のよう。
金持ちはさらに金持ちに、貧困者はさらに貧困に。
これが今の日本の姿なのでしょうね。
そんな様子を容赦なく描き出し、期待を裏切らず、今回も後味の悪い読後感です。
さらに、ここにきてようやく丑嶋社長の過去も語られます。
部下の柄崎と加納が、何故そんなに社長を慕っているのか、明らかになります。
内容★★★★
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2010/09/15 (Wed) 09:47
小学館 ビッグコミックス
2009年9月
小学館 ビッグコミックス
2010年1月
⑯モテるため、有名になるため、「見た目」にこだわるオサレ小僧・中田。“オサレ皇帝”と呼ばれ、中田が憧れている“G10”という男から、20万円以上するレアモノの靴を13万円で売ってもらえると聞き、カップ麺をすすりながら良からぬ金策を企てるが…?地方から目的もなく都会に出て、オシャレを極めることでしか自己表現を見出せないオサレ小僧・中田。楽園と現実の狭間で揺れる心を狙うのは、丑嶋か、皇帝か、それとも…? 「楽園くん」編、1~12話を収録。
⑰“オサレ皇帝”となった中田だが、その地位を守るため服を買い続け、気がつけば借金地獄に。“G10”の仲介で麻薬の運び屋をやっていた彼だが、プッシャー(販売員)をやればもっと大金が得られると誘われるも、さすがに危険すぎる話で躊躇。だが、服を買いたい誘惑は抑えられず、ついに丑嶋の闇金から借金してしまい…?お洒落道は地獄道! 今時の原宿オサレ小僧・中田は、いかにして丑嶋の餌食に…!? 前巻から続く大人気「楽園くん」編、ついに完結!!
この16と17巻2冊でちょうど「楽園くん」編が収まっていて、この2冊だけ読んでも十分楽しめるつくりになっています。
楽しめる?間違えました。最高に嫌な気持ちにさせてくれます。
寂しさと、欲と…。
薄っぺらな流行、堕ちていく人たちが容赦なく描かれています。
現実、どこかではこういうこと起きているんですよね…。
人は孤独を埋めるために何かに縋らなくてはやっていけないもの。
例えそれが、人の道から外れることへとエスカレートしても止められない…。
やるせない読後感ですね。暫く引きずりそうです。
内容★★★★
2010/02/10 (Wed) 12:24
小学館ビッグコミックス
2009年7月
真冬の昼下がり。テレクラを使い、躊躇なく売春を持ちかける42歳の主婦・美代子。自己破産で金も借りられず、その場のパチンコ欲しさにホテル代込み1万円で売春し、そうして得た金もまた一瞬で消えていく。そして、ついに丑嶋の「カウカウファイナンス」から金を借りてしまい…。
このコミックを読むと、一気に気分は沈みます。
人間の闇を見せられたようで、怖くなります。
今回の主人公ともいえる美代子は、稼いだお金をすぐに無駄に使ってしまいます。冷静な判断力を失くしているようにも思えます。
何かで聞いたのですが、いくら貧しい国でも無料で援助してはいけないと。
払えるだけでも構わないから払ってもらわないと、本人たちのためにならないそうです。
今巻の内容は、それとの共通性を強く感じました。
簡単に稼げてしまう環境が人間をダメにしてしまうのかもしれませんね。
内容★★★★
2009/11/24 (Tue) 12:31
小学館 ビッグコミックスピリッツ
2008年12月
小学館 ビッグコミックスピリッツ
2009年4月
⑬高校を卒業したての美來は、母が働くスナックで週末にバイトするだけで、あとは暇を持て余しているフリーター。そんなある日、彼女はパチンコ中毒の母親から、丑嶋への借金返済を立て替えさせられ、有り金全部を失ってしまう。そこで美來は金を稼ぐため、高校時代の友人・冬美の紹介で出会いカフェに行くことに…
⑭東京のタクシー会社に勤める諸星は、今日中に売上目標を達成しないと月間ノルマを達成できず、歩合給率を減らされてしまう厳しい状況。だが、期待をかけた“ゴールデンタイム”に銀座、六本木、池袋のどこでも上客とめぐり会えず、やむなく危険を覚悟で歌舞伎町へと向かう。そこで一瞬よそ見をしたすきに、危うく丑嶋の車に追突しかけてしまい…
13巻「出会いカフェくん」、14巻「スーパータクシーくん」と、最近はちゃんと1冊できりがつくような構成になってきました。
13巻は、超大金持ちとかでてきて、あまりリアルな感じがしませんでした。悲壮感もないし、ちょっと平凡。
14巻は、タクシー運転手の現状が描かれていて、彼らも相当苦労しているのだなぁとしみじみ。
この巻の主人公の諸星の思考回路にはまったくついていけませんが、ある仕掛けがあり、それには心底驚きました。
しばらく後味が良い話が続きましたが、この巻では、やるせなさ復活。
自業自得もあれば、不条理な不幸もあります。
内容★★★★
2009/11/23 (Mon) 20:46
小学館 ビッグコミックスピリッツ
2007年9月
小学館 ビッグコミックスピリッツ
2008年2月
小学館 ビッグコミックスピリッツ
2008年5月
小学館 ビッグコミックスピリッツ
2008年8月
⑨丑嶋の罠にはまり、全ての資産を失ってしまった宇津井一家。持ち家をも奪われ、両親・祖母と2間の公団に移った優一だったが、母親から生活費を要求されて逆上、母にケガを負わせて勘当されてしまう。家を飛び出し、日雇い労働と漫画喫茶での寝泊まりで1週間暮らすが、このままでは未来がないと両親に謝る決意をする。だが、父は玄関の戸を開けようとはせず…
⑩33歳・妻子ありの小堀は、中堅医療機器メーカーの営業マン。実直で不器用な彼は、上司からパワハラに遭い、営業成績で上回る後輩からは軽視される日々。連日の残業と帰って寝るだけの日々に疲れ果てていたが、子供の笑顔を支えになんとか頑張っていた。一方、そんな小堀が唯一本音を言い合える同期・板橋には、丑嶋からの借金があり…(
⑪通りがかりの丑嶋に、借金の取り立てを受けるハメになった板橋は、たまたま一緒にいた小堀に金を借り、一時しのぎに成功する。だが板橋は、まだ丑嶋に50万もの借金があり、10日で5万の利息返済にも追われる身。そんな板橋に、丑嶋は「10万円をやるから、マンションを借りるための名義を貸せ」と要求して…
⑫丑嶋から教唆されて、ヤクザ絡みの融資詐欺に加わった板橋。同期の親友・小堀の実印を盗み、無断で連帯保証人に立てるが、本人確認の身代わりに立てた蛭谷に感づかれ、50万円強請られてしまう。一方、小堀はパワハラ上司の標的にされ、家事育児に協力できないことで夫婦仲も冷え、心身共にストレスは臨界点に…
9巻で「フリーターくん」編もようやく完結。
どうしようもない家族で、どん底に落ちてしまいましたが、お金はなくとも以前より幸せになったようでよかったです。
人間はあるきっかけがないと、なかなか変われないものなのかも知れませんね。
10巻から12巻は「サラリーマンくん」編。
真面目な小堀さんが、親友のせいで借金漬けになっていくのを見るのは忍びないですが、最後に救いがあってよかったです。ちょっとホロッとしました。
救いのない話も平気で描くので、どうなるのかハラハラししました。
また12巻の巻末には短編「タクシードライバーくん」も収録されていますが、これも心温まるお話ですね。
内容★★★★★