2010/11/16 (Tue) 18:47
小学館 BIG COMICS SPECIAL 楳図パーフェクション!2
2005年9月
少年期の儚さと怖さを描く傑作短編集、表題作「ねがい」ほか全7編! 巻末には、編集家・竹熊健太郎が綴る「私のUMEZZ体験」を収録。
友達とあまり遊ばず、ひとりでいることが好きな少年・等。ある日、ゴミ捨て場で頭の大きさくらいの木の切れ端を拾ってきた等は、そこから自分だけの「ロボット」を作り上げる。何本ものクギを打ち付けた歯、縫い跡の目立つ髪や眼など、はた目には不気味な人形に“モクメ”と名付けた等は、やがて「本当に動いたらなあ」と思うようになり、宇宙のエネルギーに念力をかけて願いごとを叶えようとするが…(第1話)。
「ねがい」(1975)
「DEATH MAKE」(1985)
「絶食」(1983)
「Rojin」(1985)
「プレゼント」(1992)
「蛇」(1975)
「鎌」(1975)
の7つの短編を収録。
一目で誰の作品かわかる独特の楳図かずおさんの絵が恐怖を引き立てます。
登場人物たちの独特の反応がすでに現実味を感じられず、それがさらに私の恐怖心を煽っているように感じてならないです。
「ねがい」だけは、「サンデー」なのか他の単行本かで読んだことがあるみたいで、読んでいるうちに詳細を思い出しました。
かなり昔に読んだはずですが、覚えているほど怖かったんでしょうね。いや、今読んでも怖いです。
今なぜかこの本を取り、そのお話に再会するのって、まるで捨てたモクメが帰ってきたよう…。
内容★★★★
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2010/04/06 (Tue) 16:13
メディアファクトリー
2009年2月
日本語学校に集まるマジメな外国人生徒たち。そんな彼らの、外国人ならではの日本語の使い方やギモンの数々は、私たち日本人も知らなかった日本語の一面を教えてくれます。異文化交流気分を味わいながら、日本人だけど知らなかった日本語のヒミツを知ることが出来る、楽しくてタメになる1冊です。
実体験が元になっているだけあって、本当に面白いです。
猫缶が猫の肉だと思っているのとか、思いっきり笑っちゃいましたけど、マグロ缶がマグロのイラストならば、こう思っても仕方ないですよね。
って、笑ってばかりもいられないのが助数詞や敬語。私も日本語学校通わなければいけない気がしてきました。
外国で使われている日本語の教科書のへんてこな会話文が紹介されていましたが、これ、日本で使われている英語の本にも言えるのでは。
言葉自体は正しくても、文化の違いから来るおかしさまでは判断できないし…。
いろんなことを含め、英語を勉強する身にも大変参考になる本でした。
内容★★★★★
2009/06/28 (Sun) 13:48
太田出版
2006年8月
「虹ヶ原」という土地を舞台に、小学校の同級生たちの過去と今が交錯する…。子どもたちのうわさ、トンネルの中の怪物、家族の秘密、蝶の異常発生……あらゆる糸が絡み合い織り成す、新世紀黙示録。
かなり重いです。
時間軸が入り乱れていて、把握するのが難しいです。
あまり感情的な人が見当たらず、無気力に支配されているようで、現代を現しているようにも思えますが、怖いです。
解釈の仕方はいろいろあると思います。
「たとえ世の中がどんなに不毛だとしても、強い意志を持ちなさい。君の人生の行く先は君が決めていいんだよ」
どうこの本を受け止めるかも、自分で決めなさいということかな、と私は思いました。
内容★★★★