2009/08/13 (Thu) 10:33
2004
物語の主人公エヴァンは、ごく普通の少年だった―時折、記憶を喪失(ブラックアウト)してしまうことを除いて。精神科の医師は彼に、治療のために毎日、日記をつけることを勧める。やがて時は過ぎ、記憶が失われることの多かった日々はすっかり過去のものとなっていた。そんなある日、大学生になったエヴァンは、7歳の頃からつけていた日記を見つける。その日記を紐解いたとき、いつしか彼の意識は日記を書いた当日の陽光の中にあった。忘れていた、ある出来事が鮮烈に甦る。幼馴染みの少女ケイリー、そしてエヴァンと彼女が引き裂かれることになった決定的な理由。”君を迎えに来る”…かつてその約束を果たせなかったエヴァンは彼女への想いゆえ、ある選択をする。それが取り返しのつかない新たな状況を引き起こすとは夢にも思わずに…。
素晴らしい、よく練られたシナリオですね。
パズルのように穴があり、そこを埋めていく。
そして今度は組み替えて…。
これはもう、一時も目が離せず、画面に釘付けです。
”バタフライ・エフェクト”とは、カオス理論の一つで、通常なら無視してしまうような小さな差が、やがては大きな差となる現象のことだそうです。
主人公エヴァンは、戻ることのできる限られた過去の時間を利用して、現在の状況を改善しようと努力します。
過去を少し変えるだけで、現在の状況が大きく変わってしまう。それをなぞらえたのがこの題名ということなのでしょう。
(鑑賞前に読まないでください)
また、これには複数の別エンディングが存在していて、レンタル版ではその1つしか観られないようです。
勿論オリジナルのエンディングは素晴らしいですが、後のもなかなかではないでしょうか?
ひとつは、ラストですれ違った後、エヴァンがコーヒーに誘うもの。
もうひとつは、すれ違った後、エヴァンが彼女の後を追うというもの。
そして、大きく違うエンディングのヴァージョンでは、彼が生まれる直前に戻り、臍帯で窒息してしまうというもの。ここでは、彼の存在なしで、すべての人が幸せになります…。
また、続編も作成されていますが、どうも最悪のようです。
気にならないといえば嘘になりますが、この映画の素晴らしさを損なわないためにも、続編は観ないことにします。
内容★★★★★
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