2011/07/19 (Tue) 19:04
小学館
2011年5月
私は手記募集で応募してきた女性に関心を持ち面接するが、彼女は女優であり、その波乱の人生に興味を持ち交際を始める。彼女には息子がいたが夫の影はなく、同じく娘を持つ私は共感を覚え密かな情事を深めていく。しかし彼女の家に出入りするうち私は監視されていることに気づき、息子の父親であるかつての「恋人」が指名手配されていることを知る。
蓮見圭一氏は2001年11月、書き下ろしの長編恋愛小説『水曜の朝、午前三時』でデビュー。1970年に大阪で開かれた万国博覧会を舞台に国籍問題で引き裂かれていく男女の恋愛をミステリアスな筆致で描いた同作品は、新人作家の第一作にもかかわらず多数の読者の支持を得ました。
「別れの時まで」は、蓮見氏が10年ぶりに満を持して発表する恋愛長編小説。「水曜の朝、午前三時」で展開されたミステリアスな筆致はさらに増強され、読者は謎が謎を呼ぶ主人公の恋愛にいつのまにかひきこまれ、どうしてもその行方を知りたいという衝動に包まれます。
前半が甘いだけに、ラストはかなり苦く感じてしまいました。
松永の間違いはどれなのか、そのどれもなのか、考えても未だにわかりません。
いろいろな要素やタイミングも関係あるのかな?
よかれと思って判断したはずなのに、結果は…。
人の心って難しいですね…。
心が離れてしまったその理由を知りたいです。
わからないままでは、まさに現実と同じではないですか。
内容★★★
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