2010/06/09 (Wed) 22:25
毎日新聞社
2010年3月
普通に暮らし、普通に生きてきたつもりだったのに。
自分は下に落ちていた?家族。
生き方。
変わるもの、変わらないもの。
身近に起きる格差社会の現実を真正面から描いた、大反響の新聞連載小説。
何というか、お金や学歴といった見栄を求める滑稽さを上手く浮かび上がらせた本でした。
タイトルは「下流」ですが、私には縁のない上流階級の高級な生活やレベルの高い受験についていろいろ知ることができました。
主な登場人物に好きそうな人がいないため、感情移入せずに一歩引いて読んでいたため、かえって面白く読めたような気がします。
翔くんも、最後どうなるかを見通すことができるのに、身近に努力する人がいたのに、それでもやる気がないというのは、やはり今の若者だからなのでしょうか。
ぬるい日本の生活には、それはそれで問題があるのだとしたら、やはり人間って怠惰な生き物なのでしょうか…。
展開は面白いのに、なんだかやるせなさも残る本でした。
新聞連載のためか、同じ説明表現が出てくるのがちょっと目に付きました。
内容★★★★
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