2009/02/23 (Mon) 09:32
講談社
2006年8月
「速くなる」
ただそれだけを目指して走る。
白い広い何もない、虚空に向かって…………。
春野台高校陸上部。とくに強豪でもないこの部に入部した2人のスプリンター。ひたすらに走る、そのことが次第に2人を変え、そして、部を変える。「おまえらがマジで競うようになったら、ウチはすげえチームになるよ」思わず胸が熱くなる、とびきりの陸上青春小説、誕生。
2007年本屋大賞受賞。
主人公が社会人→学生というふうに、なぜか交互になるように作品を読んでしまっているか、またもやチューニングに苦労しました。
高校生の一人称に、縁のないサッカーや陸上の話…。
評判が良くなかったら、最初の数ページで投げ出していたかも。
でも、それを越えると素晴らしい世界が待っていたりします。
まるで漫画を読んでいるみたいにすいすい読める文章。
まるで(やったことないのに)自分が走っているかのように疑似体験できる描写。
あくまで陸上中心の生活。
学校の生活などの描写はほとんどありません。
というかまったく読んだ記憶がないのですけど。
受験勉強や恋愛のことばかり考えているより、こういうふうにひとつのことに情熱を向けるという素晴らしさが伝わってきます。
これを読んで、自分にとって何が一番大切なことなのかを考える機会になるといいな、という願いを込めて子供や生徒に薦めたい本です。
また、コーチの言葉などにどう反応しているかなども、私にとっては参考になります。
内容★★★★★
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