2009/09/28 (Mon) 11:33
角川文庫
2007年6月
「復讐を横取りされた。嘘?」元教師の鈴木は、妻を殺した男が車に轢かれる瞬間を目撃する。どうやら「押し屋」と呼ばれる殺し屋の仕業らしい。鈴木は正体を探るため、彼の後を追う。一方、自殺専門の殺し屋・鯨、ナイフ使いの若者・蝉も「押し屋」を追い始める。それぞれの思惑のもとに―「鈴木」「鯨」「蝉」、三人の思いが交錯するとき、物語は唸りをあげて動き出す。疾走感溢れる筆致で綴られた、分類不能の「殺し屋」小説。
漫画「魔王 ジュブナイルリミックス」にも蝉や槿などのキャラクターが登場するため、私にとってはかなり親近感のわく小説でした。
この小説の醍醐味は、なんといっても登場人物でしょう。
かなり個性的で覚え易いキャラが多数登場します。
私個人としては、槿ファミリーがかなり気に入っていたので、あの結末は寂しかったです。
全体的に軽いタッチで描かれているため、内容や会話には相当に恐ろしいことが含まれているにも係わらず、暗くどんよりとした感じはなかったです。
それがこの小説のよさでもあり、欠点であるのかもしれません。
この点でこの小説の好みは別れそうな気がします。
コミック化もされていて、しかも内容が若干違うらしく、気になるところです。
内容★★★★
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