2011/06/24 (Fri) 18:51
集英社
2011年4月
高校入学をきっかけに、本家のある琵琶湖の東側に位置する石走に来た涼介。本家・日出家の跡継ぎとして、お城の本丸御殿に住まう淡十郎の“ナチュラルボーン殿様”な言動にふりまわされる日々が始まった。ある日、淡十郎は校長の娘に恋をするが、その直後、彼女は日出家のライバルで同様に特殊な「力」をもつ棗家の長男・棗広海が好きだと分かる。恋に破れた淡十郎は棗広海ごと棗家をこの街から追い出すと宣言。両家の因縁と三角関係がからみあったとき、力で力を洗う戦いの幕が上がった――!
面白かった~。
味のある登場人物たちもいいし、見事な伏線、先の読めないストーリー展開。どれもよかったです。
後半に入り、ストーリーは深刻になってゆくのだけれど、主人公のせいか、作品全体がとぼけたユーモアで包まれているのも、とても好感が持てました。
読後感もとてもよかったです。
内容★★★★★
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2011/05/28 (Sat) 20:09
文藝春秋
2009年2月
5月末日の木曜日、大阪が完全に止まる。あらゆる種類の営業活動、商業活動、地下鉄、バス等の公共機関も一切停止。しかしそのことは大阪人以外は全く知らない。その発端となったのが、会計検査院からやってきた個性豊かな調査官3人と、空堀商店街にあるお好み焼屋の中学生の息子に、その幼馴染の女子。彼らが、大阪人に連綿と引き継がれてきた、秘密の扉を開けてしまうのだった……。歴史と古典を巧みに取り入れた突飛な着想と独特のユーモアで人気を博す著者が京都、奈良を舞台にした物語の次は、いよいよ大阪。万城目マジックをご堪能下さい。
読み始めた動機は映画の予告編が気になったから。
しかもわりと適当で、松平は堤真一さんで合ってたものの、なんたることか、旭を綾瀬はるかさんで思い浮かべて読んでいたのでした。
これでは映画を観ることがあったとき、私の中で違和感が拭えないでしょうね…。
なんていうか、温かく、夢とロマンがあって、とってもいいお話でした。
ありえないんだろうけど、ありえそうな絶妙感も素晴らしいです。
シリアスなんだけど、ユーモアもあり、そのバランス感覚も好感が持てました。
今の大阪城を建てたのが豊臣秀吉じゃないってことも初めて知ったし、ゼー六のアイスモナカも食べてみたい。
行きたいな、大阪。
内容★★★★★
2010/10/09 (Sat) 09:32