2009/12/03 (Thu) 09:31
2006
監督:アルフォンソ・キュアロン
出演者:クライヴ・オーウェン、ジュリアン・ムーア、マイケル・ケイン
原題:Children of Men
上映時間:109分
製作国:イギリス、アメリカ
西暦2027年。ロンドンには移民が溢れ、当局は移民たちを厳しく取り締まっていた。街にはテロが横行し、全てが殺伐としていた。18年間、人類には子どもが誕生しておらず、人々は未来のない世界を生きていた。ある日、エネルギー省官僚のセオは、元妻・ジュリアンが率いる地下組織FISHに拉致される。彼らはセオを利用し、人類救済組織“ヒューマン・プロジェクト”に、人類の未来を担う一人の少女を届けようとしていたのだ…。
確かにこの邦題だけでは借りなかったかも…。
内容は良くても邦題が酷い映画は他にもたくさんあるはずだから(またその逆も)、タイトルに拘らないようにしなくては。
まず圧倒的なのは、その世界観と臨場感でした。
「カンパニー・マン」の無機質的なのとは逆に、荒廃した世界。
カメラは部分部分を捉えるのではなく、ワンカットで広範囲を映しているため、本当にその世界があるかのように思えてしまいます。(実際は、ワンカットではなく合成の場面もあるそうですが)
銃で撃たれた人の血しぶきがカメラにかかり、そのまま進行していく場面もあり、ドキュメントを見ているような錯覚さえ起こしてしまいます。
前半で思わぬ人が死んでしまうのも驚きでした。
その衝撃は、「エグゼクティブ・デシジョン」以来かな。
この映画のテーマといえる「子供が生まれなくなった世界」についてその理由は映画の中ではほとんど言及されていませんが、製作者はその理由を観る人の考えに委ねているのだと私は解釈しています。
私が最初に思い浮かべたのは、地球の自己浄化作用でした。(私はナウシカの影響を受けている?)
所詮、地球から見れば、人間はウイルスでしかないような気がします。
また、子供たちはインフルエンザの流行でどんどん死んでいったことになっていますが、今年の尋常ではないインフルエンザを考えると、この世界が現実なるのもそう遠くはないのかも…。
そうそう、DVDのラベルに"CHILDLEN OF MEN"とあったので、映画を気にしてみていたのですが普通にタイトルは"CHILDREN OF MEN"で、どうやら単なるミスのようです。
内容★★★★
PR
Comment