2009/08/27 (Thu) 10:51
A PENGUIN BOOK
1991
ついに捕らえられた作者の父は、奇跡的にアウシュヴィッツを生き延びて生還する。その一方で、作者の母は精神を病んでしまう。戦争が歪ませた家族のその後と、それを父の口から聞き取り描く作者の苦悩が描かれる。
後編。
凄まじい、囚人としての生活が描かれています。
人間としての尊厳などありもしない世界…。
そして、そのアウシュビッツから運良く生還したからといって、解放されたといえるのでしょうか?
戦争が終わった喜びもあったとは思いますが、彼らに刻まれた深い傷は、その後も消えることなく彼らを苛んでいる様に見えます。
もしこの作品が、エンターテイメント風に描かれていたら、ここまで深く感じることはできなかったと思います。
この過ちを二度と起こさないためにも、後世に語り継がれていかなくてはならない作品ではないでしょうか。
内容★★★★★
難易度★★
I + II
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