2009/08/24 (Mon) 10:56
A PENGUIN BOOK
1986
ポーランドの町々にカギ十字の旗が翻った。ごくふつうの暮らしをしていたユダヤ人たちは、その日からナチスの脅威にさらされていく。ゲットー。隠れ家。闇市。裏切り。収容所。死の恐怖。脱出行。…日々の営みの細部を丹念に掘り起こしつつ、奇跡的に生きのびた父の驚くべきライフ・ストーリーを等身大で描きだす。物語は、戦時下のヨーロッパと現在のニューヨークを行き来しながら展開する。老いた父との自らの葛藤を同時進行で織りこみ、作者はホロコーストの時代と自分たちの時代を互いに照らしだそうとする。世界で高い評価をうけている傑作コミック。
全2巻。
ユダヤ人をネズミ、ドイツ人を猫、ポーランド人をブタと、動物に置き換えて描いているため、残酷さが少しソフトになっています。
そのため、残酷描写ばかりに目をむけることなく、その悲惨な生活状況などを感じることができます。
また、語り手の親子の描写などにより、戦争が終わってもその精神の後遺症を被って苦しんでいる人々がいることもわかります。
絵柄からも描写は淡々としているように感じられるのに、胸に重く圧し掛かってくるコミック。
一見した印象と違い、英語も比較的簡単で読み易いです。
是非一度は読んでおきたいコミックです。
内容★★★★★
難易度★★
I + II
PR
Comment