2009/08/24 (Mon) 09:11
2008
むか~しむか~し、といってもそれほど昔じゃないけれど、あるところに病院がありました。そこには一風変わった患者さん達が入院してました。大人の俳優に脱皮できずに人生を諦めてしまった元・有名子役の「室町」。消防車に轢かれた間抜けな消防士「滝田」。ジュディ・オングが大好きなオカマ「木之元」。銃で撃たれて入院してきた傷だらけのヤクザ「龍門寺」。よくわからないけどとにかくヘンな人「堀米」。さらには患者さんだけでなくお医者さんや看護師さんも負けず劣らず変わり者。ピーターパン気取りのお医者さん「浅野」。言葉使いの悪いタトゥー入りの看護師さん「タマ子」。同じく顔はコワイがお金に弱い看護師さん「雅美」。その雅美の天然オトボケ亭主「浩一」。などなど。
そんな中でも一代で自分の会社を築いた「大貫」はチョーが付くほどの偏屈ワガママジジイ。「お前が私を知ってるってだけで腹が立つ。気安く私の名を呼ぶな。お前の頭の中になんかいたくないんだ!」近づく人たちにそう言い放っては病院内でもやりたい放題。自分の思い通りにならないと、先生でも看護師さんでも誰彼構わず怒鳴り散らす始末。他の患者さんたちは当然そんな大貫には誰も近付こうとはしませんでした。
ところが、ある日「パコ」という名のひとりの少女が大貫の前に現れます。「ゲロゲ~ロ、ゲロゲ~ロ。ガマの王子はわがまま王子。」パコは毎日同じ絵本を読んでいて、その絵本を大貫と一緒に読もうとします。
しかし、大貫はそんなパコすらも自分が座りたかったベンチに先に座ってたというだけで突き飛ばしてしまいます。でも、翌日になるとパコはケロっとした顔でまた元のベンチで絵本を読んでいます。何だか調子が狂わされる大貫ですが、あるとき自分が忘れた純金のライターをパコが自分の物のように持っていたことに腹を立て、遂にぶってしまいます。なぜパコは大貫のライターを自分の物のように持っていたのでしょう?
実はパコは交通事故の後遺症で記憶が1日しか保てなくなっていたのです。明日になると今日を忘れてしまう、昨日をなくした女の子だったのです。しかも、その事故で両親を亡くしていたのですが、そのことさえも知らずに毎朝枕元に置いてある絵本をママからの誕生日プレゼントだと思って、毎日毎日読んでいたのでした。だから、前日にライターを拾ったことも忘れてて、たまたま自分のポケットの中に入っていたライターを大貫に渡していたのでした。そんな女の子を大貫はぶってしまったのです。さすがの大貫もこのことを知って反省をし、それからパコと触れ合おうとします。そして、パコに誤ろうとそのほっぺに触れた時、驚くべきことが起こります。
「おじさん、昨日もパコのほっぺに触ったよね?」
昨日のことを覚えていないはずのパコが大貫のことを覚えていたのです。しかも、触ったんじゃなくて、ぶったというのに。そこから大貫は自分の人生を反省し、パコのために何かしてあげられないかと思い始め、あることを思いつきます。
ストーリーがいいので、涙してしまいます。
パコちゃんもすごくカワイイし…。
ただ、この演出はどうなのでしょうか。
語り手がかなりの変人で、奇抜なことをし過ぎでは…。
正直あまりに頻繁すぎて、話は削がれるし、鬱陶しかったです。
これさえなければ…。
この点でかなり好みが別れてしまうと思います。
ちょっと残念な映画でした。
内容★★★★
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