2009/12/19 (Sat) 09:23
2007
監督:ロジャー・ミッシェル
出演者:ピーター・オトゥール、レスリー・フィリップス、ヴァネッサ・レッドグレイヴ
原題:Venus
上映時間:95分
製作国:イギリス
70代の英国人俳優モーリス。若い頃は数々の浮き名を流した人気スターも、いまや回ってくるのは端役ばかり。私生活でも妻と別居し独りで暮らすモーリスにとって、人生の輝きはすっかり過去のものとなっていた。そんなある日、モーリスは俳優仲間のイアンのもとにやって来た彼の姪の娘ジェシーと出会う。乱暴な口を利き、無作法きわまりないジェシーだったか、モーリスは若くて美しい彼女に年甲斐もなく心ときめかせてしまう。そして、ジェシーに手を焼くイアンに乞われて、何かとジェシーの相手をするモーリスだったが…。
本作でアカデミー賞8度目のノミネートを果たしたピーター・オトゥールと『ノッティングヒルの恋人』の監督ロジャー・ミッチェルが紡ぎ出す珠玉のヒューマン・ドラマ。
なんともリアルでした。
こういう状況は稀にしても、その人物人物がほんとうに実在するかのような行動をしています。
自分の老後がどうありたいのか、考えさせられる映画でした。
モーリスは、年老いていることに引け目を感じることなく、誠実に穏やかに温かく寛容にジェシーに接します。
ヘンな下心ではなく、カルチャーギャップや意識の違いを越え、若い世代と繋がっていたかったのかもしれない、なんて思いました。
理解しあえる、共有できる部分はあるのかもしれません。
イアンのように、理解できない世代を拒否するのか、モーリスのように受け入れるのかで、生き方は大きく変わってしまいます。
モーリスの行動により、人々が影響を受け、変わっていく…。それが生きた証なのかもしれません。
内容★★★★
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